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賢者の孫騎士 2
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ったことをカート以外に悟らせない。そのまま小声でカートに恐怖を刻み込む。

「血管を傷つけずに声だけを潰した。一流は態々これから殺しに行きますよ(ぶっ殺す)なんて言わない。さっと殺してそれで終わりなんだよ。負け犬ほどよく吠えるってのは真理でな。オレはこれだけ凄いんだって凄んでないと不安で不安で夜も眠れないんだ。それとも思春期特有の病気か?自分が世界の主人公ってか?大人になると恥ずかしいぞ。そりゃあ、世界の主人公って言えるだけの力があればいいさ。賢者様や導師様みたいにな。でも、お前にそんな力はない。突出した魔力もないし、精密性は皆無、特殊な魔法が使えるわけでもない。王族でもないし、莫大な財産があるわけでもないし、戦乱でもない。平凡な世の中を平凡に生きる道しかお前にはない。それは悪いことじゃない。普通に真面目に生きるのが一番だとオレは思うぜ。まあ、お前と違ってオレは世界の主人公って言える力があるけど(笑)」

これだけヘイトを稼いでおけばタゲはオレに来るだろう。首を絞めたままスタンガンの魔法を使って意識を奪い、首の傷を治療しておく。証拠隠滅も完了っと。おっと、電圧が強すぎたのか筋弛緩をおこして失禁したようだな。ああ、これはもう表を歩けないわ。まあ、ストーカーの末路にはちょうどいいか。




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