賢者の孫騎士 2
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「「「「成人おめでとう!!」」」」
「態々ありがとうございます」
15歳の誕生日、この世界では大きな節目、成人として認められる日だ。この年から職に付くことが出来、税金などもあがり、飲酒や喫煙などが法的に認められる。何より平民の場合は家から出るのが普通だ。無論、オレも同じだ。学生や貴族、長男などは家に残る場合もあるがな。
その成人の誕生日に、肩書が凄まじい人達が集まっている。救国の英雄が二人に国王陛下、国内最大の紹介の商会長、新設される魔導騎士団の団長と副団長2名と明らかに可笑しい参加者だ。笑えてくるよな。
この5年で最低限の常識も学ぶことが出来た。双頭の獅子と空を駆ける虎との決着も先日ようやく着いた。やることと言うかとりあえずはパダワンを取りたい位だから、魔物ハンターとして世界を旅するぐらいしか予定はない。30前には何処かに落ち着いて結婚したい。結婚は前倒しでも良い。爺ちゃんと婆ちゃんに曾孫を抱かせてやりたいから。それでも5年ほど先だろう。
「所でシンはこれからどうするんだ?」
「とりあえずは魔物ハンターをしながら世界中を旅してみようと思ってるよ。幸い、お金に困ることはないからね。ああ、畑の世話があるからちょくちょく帰ってくると思うけど」
狩りすぎて回収すら面倒になった災害級を裏オークションに流した所、裏オークションでは取り扱えないと、表のオークションに流れた結果。婆ちゃんにオレの存在を感づかれてしまったのだ。烈火の如く怒られてしばらく監禁された。
ガチで牢屋に半年程放り込まれたのだが、暇つぶしの方法はいくらでもあったので退屈しなかった。元気に筋トレしているオレを見て婆ちゃんは呆れていた。高々天井の煉瓦のくぼみに指を引っ掛けて腕立てをしていただけなんだけどな。
「全く、いい加減に自重を覚えてほしいもんだけどねぇ。王都に行く度に生態系を破壊してからに」
初めて王都に出向いてから半年ごとに2週間の滞在を続けてはいたのだが、暇を見ては城壁を光学迷彩と念動で飛び越えて周辺の狩場の魔物を殲滅していたのだ。無論、王都周辺では騎士団による間引きが行われているので半年毎に魔物がほぼ0にまでなる異常事態が国王陛下のディセウムおじさんやミッシェルさんに伝わり、そこから婆ちゃんに伝わって絞められた。
「あっ、生態系で思い出したんだけど、半年前に狩った魔物の数が多かったんだよね。ちょっと気になるぐらいに」
パンにバターを塗って口にする。
「ほう、どれぐらいじゃ?」
爺ちゃんが気になったのか突っ込んでくるので、果実水を飲みながら思い出して答える。
「2割から3割増し、質も多少上がってた気がする。対処できない数じゃないと思うけど、放っておくと危険な気もする。だから、半年ほど籠もって原因
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