第40話 流血のウェディング
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」
「ありがとう。特進の前渡しかと思ったが違うようだからな」
「小官は、死ぬ気はありませんからな、未だ未だ冷たい土の上より、女性の上の方が恋しいのでね」
「相変わらずですね」
「今月の人事でローゼンリッターが連隊から旅団編成に改変されることが決まり、小官が初代旅団長に任命されましたから、准将になっても此奴等のお守りですよ」
リューネブルクが笑いながら、シェーンコップを指さす。
「心外ですな、准将閣下のお守りをするのが小官の職責ですぞ」
「シェーンコップは第二大隊長だろう。ヴァーンシャッフェが第一大隊長でな」
「未だ編成も始まっていないですからな」
「仲が良いことで」
「フフ」
「まあ面白いことですからな」
時間はあっという間に過ぎて、式の終了の時間になり、列席者が帰るために、リーファ達はガーデンの出口で両親や家族と共にお送りするためにそこへ集合していた、するとホテルの出口から一人の礼服を着た男が近づいてきた。
別段ホテルに礼服を着た人物は全く怪しくなかったのうえに招待状を持参していたために、ガードマンも気にしなかったが、その事で大惨事が起こったのであった。
それはシトレ本部長が新郎新婦に挨拶を行った直後に発生した。
礼服を着た男がシトレに近づいてきて話しかけて来た。
「本部長閣下、私です、フォークです」
「・・・・・ほう、貴官は入院していると思っていたが」
「病院は昨日退院しました。今日は閣下に参謀として復帰をお願いに参上したのです」
「参謀として復帰?」
シトレは、あれほど馬鹿をやって未だに参謀としての復帰を求めてくる姿に些か苛つきを見せる。
「そうです、小官の見識は参謀職こそ相応しいからです」
「貴官は、自分を特別扱いする傾向が未だに直っていないようだな、私の見たところ、未だに病気としか思えない。貴官の協調性の無さは何れ貴官にとっても周囲にも不幸をもたらす。悪いことはいわない出直したまえ」
フォークの顔が強ばり、元々血の気の乏しい皮膚が殆ど土色になった。
「閣下、小官こそ参謀に相応しいのです。それを拒否するとは、利敵行為も甚だしい!!」
次の瞬間フォークの右手がポケットへ滑り込むと、閃光が白く輝き音もなく統合作戦本部長の右脇腹を貫いた。
シトレ本部長の表情が空白になり、幅と厚みのある黒い巨漢がバランスを失ってよろめいた。
驚きと悲鳴が会場に響き渡る、更にフォークは手に持ったブラスターで、シトレが撃たれたことで、一瞬呆然としたロボス宇宙艦隊司令長官も撃ち倒した。
「ううっ」という声と共にロボスの腹部から鮮血が吹き出し仰向けに仰け反った。そして次のターゲットはヤンであった。彼はシトレ狙撃時にワイドボーンと共にシトレの元へ駆けだしていたが、そこをフォーク
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