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異世界にやってきた俺は、チート能力を駆使して全力でスローライフを楽しむ!
逃走しました
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こうして男性二人を倒した俺は、荷物をまとめたりするのに使えるだろうと思って買っておいた紐を取り出した。
それに魔法封じの魔法をかけて、とりあえずは縛り上げておく。
「突然目を覚まして襲い掛かられても困るからな。ここをこうしてこうして……ふむ、完璧な縛り上げ方だ。さすがは俺」
などと自画自賛してから、後はこの二人を連れて行って、
「彼女たちに押し付けて、俺は逃げる。これで俺の平穏は保たれた」
俺はそう一人頷く。
逃げるが勝ちという言葉があるが、今がその使い時なのだろう。
そんな確信を持って俺は、この二人の男を担いで再び走り出して、湖を跳躍する。
対岸のそこそこ高い崖の上で彼女たち二人は待っていた。
あそこに向かって飛んでいき、この二人を押し付けてしまえば終わりだ。
そう思いながらそちらに向かい、俺は捕まえた二人を地面に座らせる。
「これで、今回の“罠”やレオノーラを捕まえていたらしい人物たちは捕らえた」
「そ、そう……“闇ギルド”なのに、随分簡単に捕まえられたのね。変な魔法を使うし、妙に服なども防御力も強いし、神殿の一部のものしか浄化できない“瘴気”も操るし、最悪だわ」
そこで先ほど追ってきた少女がそう苦々しそうにつぶやく。
だが俺としては、
「“瘴気”?」
「……一般人が知らないのは無理がないわね。いえ、貴方が一般人と言われても信じられないけれど……あそこに湧き出している、黒いものよ」
そう言って少女が指さすが、それは俺にとって見覚えのあるものだった。
“魔王の片鱗”とも別名で呼ばれる魔力。
“闇の魔力”とも呼ばれた、前の世界で俺たちが戦っていたものだ。
それがこの世界では“瘴気”と呼ばれるものらしい。
確かにそう呼んでもそん色ない効果がこれにはあるが、今の話を聞くと、
「あれの浄化は、普通の人間ではできない状況なのか?」
「そうね、聖なる存在や神殿の一部の人しかできなくて、その艇で後手後手に回っている状況で……」
「なるほど。所でレオノーラはあれは浄化できそうなのか?」
そこで俺を追ってきた少女からレオノーラに俺は問いかける相手を変える。
するとレオノーラは自信があるように、
「ふむ、今の妾ではあの程度は余裕じゃ。何しろこう見えてそこそこ上位の水竜じゃからな。最近平和すぎて気持ち良く眠って油断をしていたとかではない限り、捕まえたりできない存在なのじゃ!」
そう腰に手を当てて言う。
どうやら平和ボケをしているのはこの世界の人達もそうであるらしい。
そう思いながら今の話を総合すると、ここで俺はそこまで頑張らなくても後はこの二人にお任せしても何とかなりそうだと思う。
他に気になることはというと、
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