第二十七幕:虹の華をつないで
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心桜「よっ!」
笹夜「まぁ!」
心桜「ほいっ!」
笹夜「えいっ!」
心桜「ほっ!」
笹夜「きゃっ!」
心桜「それっ!」
笹夜「えっと!」
天美さんと、高月さんを見ていると、七夏ちゃんの時と同じような状態だ。天美さんは七夏ちゃんの時よりも、もっと手加減しているように見え、シャトルはふわりと優しく高月さんに届けられている。それでも、高月さんは少し慌てているように見える。高月さんの長い髪とスカートが大きく舞って優美なんだけど、これは身動きが取りやすそうな格好の天美さんに対しても、バドミントンに対しても不利だろう。
七夏「笹夜先輩! 頑張って!」
笹夜「え!? あっ!」
七夏「あっ! ごめんなさい!」
笹夜「いえ」
心桜「笹夜先輩! 試合中によそ見したら命取りだよ!」
笹夜「すみません」
心桜「いやいや、今は試合中じゃないからね! 気楽に楽しみましょう!」
笹夜「はい♪」
しばらく眺めていると、高月さんは次第に慣れてきたのか、動きに余裕が出てき始めた。それはそのまま表情へと現われ、高月さんも楽しそうにシャトルを天美さんへ送っている。俺はそんな楽しそうな二人を撮影する。
笹夜「ふぅー」
心桜「笹夜先輩、お疲れ様! 海で一緒に泳いだ時も思ったけど、飲み込み早いね!」
笹夜「そ、そうかしら?」
心桜「うん。本格的にやれば、いいとこまで行きそうだけど?」
笹夜「でも、既に息が続かなくて・・・」
少し、疲れている様子の高月さんに対して、天美さんは全く疲れてる様子はない・・・そりゃ手加減してるから、余裕なんだろうな。
心桜「んじゃ、次! お兄さんっ!」
時崎「え!? 俺も!?」
心桜「もちろん! 写真機置いてこっちっ!」
笹夜「時崎さん、お願いします♪」
時崎「あ、ああ」
高月さんから、ラケットを受け取る。
七夏「柚樹さん、頑張ってください☆」
時崎「ありがとう!」
心桜「よくぞ、ここまで辿り着きましたな・・・ほいっ!」
時崎「え!? おっと」
心桜「よっ!」
時崎「うっと!」
心桜「ほっ!」
時崎「こう!」
天美さんは、俺に対しても手加減をしてくれているようだ。天美さんからのシャトルをアドリブでなんとか返している状態だ。
心桜「スマッ!」
時崎「うわぁ!」
七夏「あ!」
笹夜「まあ!」
・・・と思ったら、天美さんから鋭い一撃が放たれた。それまでの、ゆるくふわっとしたシャトルとは別物で、一直線に飛んできて俺の横をかすめてゆく・・・その時、シャトルから風を切るような音が耳に届いた。
七夏「ここちゃー!」
時崎「あ、天美さん・・・今のは、スマッシュ!?」
心桜「あはは! ラスボスには手加減無用!!!」
時崎「俺、そういうポジションなの
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