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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
第33話
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!?」

いつの間にかユウナ達と共に屋上に来ていたクルトが驚きの表情でセドリック皇太子を見つめていた。

「クルト……?ユウナにアルティナ、ゲルドまで………」

「やあクルト、久しぶりだね。」

「え………」

クルトが顔見知りのような口ぶりで話しかけたセドリック皇太子の様子にリィンは驚いてセドリック皇太子に視線を向けた。

「半年ぶりか――――会えて嬉しいよ。でもまさか、君が第U分校なんかに入ってしまうなんてね。」

「……っ……殿下……本当に殿下なのですよね?」

憐れみの視線で見つめてきたセドリック皇太子に対してクルトは息を呑んだ後困惑の表情を浮かべた。



「フフ、結構背が伸びたから驚くのも無理はないか。まあ、君は君の方で大変だったみたいだからね。長きに渡る”皇族守護職からのヴァンダール家の解任”――――ショックだったのはわかるがだからといって本校への入学を辞退することなどなかったんだ。丁度いい、君もリィンさんと共に本校に移ってくるといい。そして望み通り、僕の護衛を務めながら切磋琢磨して欲しい。――――政府の決定ごとき僕の一存でどうとでもできるからね。」

「………………」

「ちょっと君、何様のつもり!?なんか似た制服を着てるけど関係者なわけ!?」

セドリック皇太子の提案にクルトが呆けている中ユウナはセドリック皇太子を睨んで反論したが

「いや、ユウナ――――」

「トールズ本校の制服ですね。こちらの方はセドリック・ライゼ・アルノール。エレボニア帝国の皇太子殿下であられます。」

「え”。」

「エレボニア帝国の皇太子という事はもしかして、アルフィンの弟かお兄さん……?」

「ああ、皇太子殿下はアルフィンの双子の弟君に当たる。」

アルティナからセドリック皇太子の正体を教えられると表情を引き攣らせ、不思議そうな表情で首を傾げているゲルドの推測にリィンは静かな表情で頷いてアルティナの説明を補足した。

「フフ、僕の顔を知らないとは外国人か属州民なのかな?黒兎のお嬢さんも久しぶりだ。君の話はレクター少佐から聞いているよ。まあ、リィンさんが本校に移ったら君が本校に移ることも認めてあげよう。」

「はあ……………本校に移る?」

「って、何それ!?」

「!(今のは………)………………………」

セドリック皇太子の提案にアルティナが不思議そうな表情で首を傾げている中ユウナは驚きの声を上げている一方”予知能力”によってセドリック皇太子のある”未来”が見えたゲルドは静かな表情でセドリック皇太子を黙って見つめていた。

「それとそこの白髪のお嬢さん。アルフィンの事を呼び捨てで呼んでいるようだけど、リィンさんに降嫁した事でエレボニア皇女を辞めたとはいえ、世間で
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