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異世界にやってきた俺は、チート能力を駆使して全力でスローライフを楽しむ!
再びの遭遇
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 こうしてまずは再び視覚を赤外線の領域に変更し、罠が起動しないよう、神々しく輝いているようなレオノーラに、その輝きを抑えてもらう。
 そして彼女をお姫様抱っこのような形で抱き上げる。
 なぜかレオノーラの顔が赤い気がするが、やはり……竜は見た目に反してかなりの高齢の場合が多いので、子供のような扱いが恥ずかしいのかもしれない。

 だが前の世界で一緒に戦っていた仲間の少女たちが倒れて、それを回復するだけの力がその時俺にはなく、仕方がないので俵を担ぐように片方は方に乗せ、もう片方の手で腰のあたりに抱えるようにして連れ帰ったことがあった。
 身体強化の力はギリギリ使えたのでそうしたのだが……のちに彼女たちには散々に、女の子の扱いが分かっていないだのなんだの言われた記憶がある。
 とはいえあの時はそういった余裕はなかったが、今なら魔力も沢山あるしそれほど切羽詰まっていないのでこうした。

 ちなみに抱き上げた時に頬を赤らめたり、といったイベントは普通であれば、恋愛のようなものに発展したりハーレム的な何かに物語が進展するだろうが……俺は“現実”を知っている。
 結局、前の世界ではそういったイベントはあったものの、ハーレム主人公のように俺はなれなかった、と思う。
 俺が気付いていないだけで、ハーレムを作っているなどという鈍感主人公では俺はなかったはずだから、きっとそうだ。

 などと俺が考えているうちに、出口付近までやってきた。
 あともう少しだ、ちょおれが思っていた所で彼女が現れた。

「見つけたわ! よくもあんな魔法を私にかけていったわね!」

 怒ったような少女の声。
 そこには、俺をつけてきているらしいからとちょっとした魔法で足止めしておいた人物だろう。
 服が破れるのも無視して、あの罠から抜け出して俺を追いかけてきたらしい。

 破れて肌を隠す面積がだいぶ少なくなっているが、さすがディフェンス力の高い女の子の服だ。
 謎の光で隠す必要がないレベルで、絶妙に大事な部分は隠れている。
 なかなか胸が大きい金髪の編み込みされたサイドテールを白いリボンで飾った、赤い瞳の気の強そうな美少女だ。

 しかし、今日は美少女によく会うなと俺は思いながら彼女に、

「いや、えっと……ずっと追いかけられて、騎士団に入れられたら俺、スローライフができなくなりますし」
「? 騎士団? 何の話?」
「え? 昨日俺が日雇いで行った騎士団の方ではないのですか?」
「知らないわよ。だって私、貴方に助けられたから……貴方の力目当てで追ってきただけだもの」
「……え?」

 そういわれて俺は、目の前の彼女の様子を見る。
 そして今の話から総合して、この世界に来たばかりで助けてしまったあの、強そうな少女が目の前の人物だと気づく。

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