10時間目
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ものの見事にネギたちを出し抜いて木乃香をさらう事に成功したといえる。
もっとも、ただ出し抜かれたネギたちでもなく、彼女の後方から木乃香を取り戻そうと追いかけているのが千草にもわかった。
彼女はあらかじめ計画しておいた逃走ルートである人払いの結界を張っていた駅へ駆け込み、そのまま人っ子一人いない電車へ乗り込む。
ネギたち三人と一匹も共に乗り込むことに成功するが、それは彼女の想像通りであった。
彼女は隣の車両に移る際に式神のサルに一枚の札を彼らに向かって投げつけさせる。
「お札さんお札さん、ウチを逃がしておくれやす」
彼女がそう唱えると、お札から大量の水が溢れ出し、ネギたちがいる車両をたちまち水で満たしてしまう。
あわや水死しかけるところであったが、刹那は水中で神鳴流の技の一つである斬空閃を放ち、千草がいる車両の扉を切断、彼女ごと水流に巻き込んで逃走を防ぐ。
また、運よく隣駅に到着したことで乗降口の扉が開き、車内の水がすべて吐き出されたことで彼らは溺死を免れることとなる。
「はぁはぁ、なかなかやりますな しかし、お嬢様は返しまへんえ」
そういって水ごと排出された際に式神のサルに預けた木乃香を抱いて、再び逃走を開始する。
しかしその逃走劇も長くは続かず、京都駅の大階段の中間部分に差し掛かったところでキグルミを脱ぎ、ネギたちを見下ろす。
「さあ、これは越えられまへんやろ! 三枚符術・京都大文字焼き!」
彼女が放った札は瞬く間に階段を埋める炎となり、彼らの行く先を阻む。
自身の勝利を確信した千草だったが、考えが甘かった。
「ラス・テル・マ・スキル・マギステル! 吹け一陣の風、風花 風塵乱舞!!」
ネギが放った魔法が、千草の炎を吹き飛ばす。
「能力発動、神楽坂明日菜!!」
さらにネギは仮契約カードの能力の一つを発動させ、パートナーだけが使用することができる専用アイテムを明日菜へ渡す。
専用アイテム、ハマノツルギというハリセンを握り締め、刹那と共に千草へ斬りかかる。
対する千草は大きなキグルミサイズの式神二体によって彼女らを受け止める。
間抜けな見てくれとは裏腹に、強力な実力を有するそれを千草は足止めに使用し、逃走しようと考えたが、明日菜が斬りかかったほうの式神が呆気なく消えてしまう。
彼女の持つ魔法無効化能力、それをたずさえたハマノツルギの一撃は魔法や気を無効化する、それは召喚された式神は同じである。
自身の力を理解した明日菜はもう一体の式神を引き付け、刹那が千草へ迫るが、そこに
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