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ロボスの娘で行ってみよう!
第38話 フォークの異変 
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「これで解ったかね? フォーク中尉。貴官の提案した作戦とやらは、どれもこれも、使えない代物ばかりだった。貴官は戦略戦術家として、どうしようもないくらい無能だった。もし、これでもなお、自分が作戦家として有能だと言い張るようなら、貴官は『恥知らずの大嘘つき』以外の、何者でもないが?」

黙っていた、ニシナ後方勤務本部長も同意を示す。
「同感だな。貴官がいかに、『自分は作戦家として有能だ』と言い張っても、もはや誰も信じはしないし、誰も認めはしない。それが解らんとも思えんが?」

「ぐっ……くく」

 歯噛みするフォークに、シトレ統合作戦本部長が、諭すように語りかけた。

「改めて言おう、フォーク中尉。貴官には、戦略戦術の才能は無い。指揮官としての資質も無い。しかしデスクワークには、間違いなく非凡なものを持っている。それに、『士官学校を18位の成績で卒業し、その後すぐに後方勤務本部に配属』となれば、一般世間から見れば、充分過ぎるほど『エリート軍人』なのだ。それで充分だと思わないか?」

「小官は、デスクワークの才能など欲しくはありません!」

「フォーク中尉、軍隊は命令で動くモノだ。その命令が聞けないと言うなら、それは単なる組織の破壊者でしかない。その様な人物は人事権を預かる者としては看過できない、嫌ならば軍を辞めることだ!」

フォークの表情が引き攣った。顔面は蒼白になっている。そして喚くように早口で喋りだした。

「軍を辞めろ!軍を辞めろですと!!小官は天才なのです。エル・ファシルの英雄と浮かれている本部長閣下とは違うのです!!天才を知るのは天才のみなのです!!それを軍を辞めろだなんて、利敵行為も甚だしい!!」

その言葉に3人のこめかみは青筋が凄い状態で出来た。既に脳溢血が心配な状態である。
「フォーク中尉、貴官は少し養生した方が良いようだな」
比較的冷静なニシナ後方勤務本部長が諭すように言うが、フォークは喋りまくる。

「小官こそ統合作戦本部長や宇宙艦隊司令長官になるべき人材なのです。
それをヤン如きの為に潰されて良い訳が無いではないですか!!」

「貴官が統合作戦本部長や宇宙艦隊司令長官では勝てる戦いも勝てん!!
将兵を自分の出世の駒としか見えない貴官には一生かかっても成ることなどできん!!
この出来損ないの馬鹿者が、恥を知れ!!」

ロボスが切れて盛大な口撃を行った。
すると突然、フォークが悲鳴を上げ蹲った。
シトレ、ロボス、ニシナは顔を見合わせながら驚く。

「フォーク中尉、どうした」
ニシナの声にもフォークは答えない。ただ“ヒーッ”という悲鳴が聞こえるだけだ。

フォークの異変にニシナ後方勤務本部長が軍医を呼ぶように外で待っている副官に命じた。
暫くして軍医がやってきた
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