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提督していない提督による騒がしい日常
鎮守府、冬の1日
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俺は通信を切り、即座に通信室をあとにする
とある場所へと足を運んだ
──────────────────
目の前に見えるは立ち入り禁止の文字
重い鉄の扉を開き、中へと進む
下へ続く階段を下り、地下へと進む
暗闇の中、唯一ある赤と青の光がこちらに向く
相手が自分を視認していることを確認してから俺はこう言葉を紡ぐ
「昨日の報告を。」
『『イエス、マイマスター』』
二重の機械音声と共に暗かった室内が明るくなる
「ん、やたら機嫌がいいな。どうしたんだ?」
『マスターに報告することができるから』
『ちょ、それ私が言おうと思ったのに』
可愛らしい女の子が俺の体に引っ付く
それを見て焼きもちを焼いている女の子もいる
赤のリボンを付けた高校生ぐらいの女の子と青のリボンを付けた同じく高校生くらいの女の子
「嬉しいのはわかったから報告をしてくれないか?」
『『はーい』』
2人は渋々いつも座っている長椅子に腰掛ける

彼女らの名前は赤がアリス、青がイリア
アリスはAlice、イリアはIria
2人の頭を合わせるとA.I
そう、人工知能だ
彼女らにここの極秘情報等を管理して貰っている
二人揃って唯一無二の処理能力を誇る
ただの高性能AIではなく、自我を持っているほどに
『マスター、では報告をします』
アリスが一つ一つ漏らすことなく連ねていく
イリアがそれを詳しく補足する


『以上になります、マスター』
「わかった、ありがとうな」
俺は彼女らに背を向けて再び階段を上る
『あ、マスター。すこしよろしいでしょうか?』
イリアに止められ、俺はもう一度彼女らの方へと身体を向かせる
すると不意に頬にしっとりとした感触がした
『もっと、私達の所に来てくださってもいいんですからね』
と頬を赤く染めて目を逸らしながら言う
『抜けがけ!!はんたーい!!』
アリスが頬を膨らませてプンスカ怒っている
「あぁ、もっと顔を出すことにするよ」
俺は二人に手を振りながらまた、地上に続く重い鉄の扉を開く
「じゃあ、また来るよ」
『『はい!!』』
満面の笑みで送り出してくれた二人に背中越しに手を振りながら鈍い音を鳴らしながら扉を閉めた
『今日こそ決着をつけるよ!!イリア!!』
『またやるの?まあいいけど』
仲の良い声が遠くに聞こえた
あの子達も外に出してあげてぇよな
ふと考えたその思いを心の奥に閉ざし、また俺は少しずつ歩み始めた


殲滅作戦開始まで

残り



2ヶ月
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