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提督していない提督による騒がしい日常
鎮守府、冬の1日
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、俺はサボるぜ」
網を切り離し、俺は窓から飛び降りた

無事脱出した俺は艤装を解く
「さて、また新しいの考えなきゃな」
アルを頭に乗せて俺は外を歩き出す
外では遊んでいる駆逐の姿や、演習場で己を磨いている者の姿がある
平和な1日
そんなものが平然と見られるようになったいまの状況に何も感じなくなってしまった
「たまには呑気に座っててもいいかもな」
演習場を見渡せる位置に座り込む
すこし遠くに砲撃演習をしている艦娘達が見える
彼女らの声は聞こえないが鈍い砲撃音がこちらまで響いてくる
用意した的に当たっては的が沈んでいく
その左のほうでは雷撃演習をやっていて
自動で進む的に雷撃を当てる練習だ
そんなこんな見ていると横に誰かが座る
「提督、どうしたの?執務は?」
「矢矧か、んなもんほったらかしてきた」
またか、と矢矧は苦笑する
「雷撃訓練..か、見てて面白い?」
「面白いというか、なんか...ね」
「そっか、まあいいんじゃない?」
矢矧は陽気な笑顔でそう言った
艦娘一人一人が思い思いに訓練をする
理由は皆違うが、強くなりたいという思いは同じ、協力してうまくやっているようだ
呑気に艦娘達の訓練を見ていたら鎮守府の放送がかかった
『鎮守府全域放送です。提督、通信があります、至急通信室へ──もう一度繰り返します...』
聞きなれた大淀の声が、放送機器から聞こえてくる
「行ってきた方がいいんじゃない?」
「そうだな、いってくる」
俺は腰を上げ、急ぎ足で通信室へと向かっていった
──────────────────

俺は通信室の扉を開ける
「あぁ、提督。待ってましたよ」
「すまんすまん、それで?誰から?」
「白石さんからです」
あの人かい....
俺は大淀から通信を代わる
「代わりました、久保です」
『お、やっとか。よく聞いてくれ、大事な話だ』
いつもからは想像もつかない真面目な声で話される
『俺ら上層部では今、深海棲艦に対する対応を決めようとしている』
「はあ、対応とは?」
『2つあるんだ、殲滅と...』

『和解だ』

その2つ目の選択肢に俺はしばし沈黙する
『お前は、どっちだ』
「...殲滅です」
『だろうな』
わかっていたといった声音が聞こえてくる
「親が殺されて、なんで相手を許さなきゃならないんですか」
『そうだよな』
「なんで俺が、夢を潰されてまで決意したものをもう一度崩さなきゃいけねぇんだ!!」
『落ち着け、彰人。わかっている』
「...すいません、取り乱しました」
1度深呼吸してから再度話し始める
『彰人、俺からの命令だ。殲滅作戦の準備をしろ』
俺は了承する
『作戦等はお前にすべて任せる、万全の体制を整えとけ』
「わかりました、では」
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