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天体の観測者 - 凍結 -
無 視☆
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い事を平然とやってくれます。そこにシビれる、あこがれ…」
「いやいや、憧れないからね、小猫ちゃん?」

 リアス達は苦笑いを浮かべざるを得ない。
 見ればサーゼクス達もウィスの余りの自由さに苦笑し、呆けていた。

「あ、確かに通信機らしきものがありますね。」

 通信機を呑気に拾うロスヴァイセ。
 だが彼女の顏には確かな満足感が垣間見える。

「…まだ書き置きがあるぜ。えー、何々…。」


『P.S. この通信機をロスヴァイセさん以外の誰かが使用したと発覚した場合、即座に然るべく対処をさせて頂きます。そのことを深く心に刻んでください。』

「無駄に細かく明記された追伸…。」

 然るべき対処とは一体何なのだろうか、怖すぎる。

『P.S. そしてその場にポツンと残されたヴァーリ君には私が鍛え上げた一誠君(・・・)を差し出します。』

「…え、俺?」

 当人である一誠はどこか怒り心頭の様子のヴァーリを見据え、冷や汗を流すしかない。
 生贄と呼ぶに相応しい、突如のウィスからのご指名。

 一誠は現実逃避をしたくてしょうがなかった。 
 それにしても何故いきなりの"君"付けなのだろうか。

『P.S. もし万が一にも私が鍛え上げた一誠君に余裕で勝利することができればヴァーリ君のお相手(・・・)を致しましょう。』

 ウィスに宣戦布告を行ったヴァーリに対して当人が行ったのは一誠への丸投げであった。

『P.S. まあ、その可能性は万が一にもありませんが。ええ、今の貴方では到底無理だと断言しましょう。』

「ウィスさん、止めて!これ以上あいつを刺激するのは!?」

本気で命がヤバイ。
このままでは死人が出てしまう!
言うまでもなく俺だがな!

 一誠は泣き叫ぶ。
 一誠は切実に己の師匠であるウィスへと心の中で懇願した。

『P.S. あと、オーフィスとゲームをする約束を交わしていたことを思い出したのでこれで本当に失礼します。 うぃす、おーふぃす』

 結論、ウィスの中での優先順位。
 ゲーム>>>>>>>>>ヴァーリ

 ウィスは余程早く帰りたかったのか最後は全て平仮名で表記している。ヴァーリにとってその舐め腐った態度はこれ以上ない程の屈辱と侮辱であった。

「…。」

「マジでヤバイですから!あいつの顏マジギレしてますって!」
 
 モ〇クの叫びの如く絶望の表情を浮かべ一誠は己の身に降りかかる不幸を嘆く。
 ヴァーリはウィスの置き手紙により怒りは頂点に至っている。その身からは強大な魔力が迸っている。
 鎧越しでもその憤怒の表情が窺えそうだ。

 一誠の足は震え、瞳からは涙を流し、冷や汗が止まらない。



「さあ、行くぞ、赤龍帝!否、
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