無 視☆
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る。
「やっと、その気になってくれたか…!」
ヴァーリはウィスの応えに笑みを深くし、闘争心を奮い立たせる。
「もう一度、名乗らせて貰おう。」
「俺の名はヴァーリ。ヴァーリ・ルシファー!」
周囲に広がる驚愕。
ルシファー、魔王の血筋であることを意味する名前を神器を宿す人間であるはずの彼が名乗っている事態に。
「俺は死んだ先代魔王の血を引くものでね。前魔王の孫である父と、人間の母との間に生まれたハーフなんだ。」
悪魔と人間との間に生まれたハーフ。
それも魔王の血縁であるルシファー。
何たる偶然、否、奇跡か。
皆一様に言葉が出てこない。
ウィスは「へー、そうなんだ。」程度にしか感じていなかったが。
むしろこの場から早く立ち去りたい気持ちで一杯であった。
「そんな、嘘よ…。」
「…そうか、人間と…。…私達が知らなかったわけだ。」
「真の魔王の血縁でありながら、半分人間であるが故に、偶然にも白龍皇の光翼を宿すことができた…か…。全く冗談みたいな存在だよ、お前は…。」
アザゼルが呆れたように嘆息する。
ウィスは突如始まった一人語りが終わるのを頬を掻きながらも真摯に待っている。
「奇跡という言葉は俺のためにあるのかもな…。」
そうですね。
ウィスはいつになったらこの一人語りが終わるのかと切実に思わざるが得ない。
長いよ、話が。
「翼が…。」
「神よ…。」
何でも神に祈るものではない。
既に神は死んでいる。
「こいつは過去、現在、そして未来永劫においても最強の白龍皇になるだろう。」
「最強…。」
それにしても銀メッキの鎧に漆黒の翼とはこれまたカッコイイ姿をしている。
ただイメチェンにしては派手過ぎる気がするが。
「…さあ、俺達の血肉湧き踊る闘いを始めようじゃないか、ウィ…」
先程までこの場にいたウィスとオーフィスの姿が消えていた。
否、姿すら見えなかった。
見ればポツンと置き手紙が置かれている。
『面倒になったので私とオーフィスは先に帰らせて頂きます。ロスヴァイセさんとの約束は勿論、忘れていませんのでご心配なく。この騒動が無事に終息した後、此方の通信機で私に連絡して頂けると幸いです。それでは皆さん、またお会いましょう。ウィス、おーふぃす』
『…。』
周囲が静寂に包まれる。
「え…、嘘、ウィス、帰ってしまったの?」
「あらあら、あの状況で帰ってしまうなんて流石ですわね。」
「流石ウィスさん。私達にできな
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