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ロボスの娘で行ってみよう!
第37話 帝国の受諾
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なるな」
「今は一刻早いイゼルローン要塞の修理が必要だ、それならば俘虜交換の時期だけでも叛乱軍の攻撃がないのであれば、交換もやむを得ないのではないかな?」

「門閥貴族からも、交換を求める声が上がっているからな」
「なんだかんだ、言っても彼等も家族は大事なのだよ」
「それで居て、俘虜になった一族は居ないと頑なに主張する様は滑稽だがな」

「俘虜ではなく、名誉の負傷の為、在地で養生中か」
「そうは言っても、メンツの問題だからな」
「此処でイゼルローン要塞が更に傷ついてでもしたら、前任の宇宙艦隊司令長官の様に、今度こそ我々の全員の進退を決めねば成るまい」

「となれば、軍部としては俘虜交換に賛成するしか有るまい」
「しかし、300万将兵をどうする。無罪放免とは行かんぞ」
「取りあえずは、憲兵隊に取り調べさせ、共和主義に毒された者除き、出来うる限り軍務に戻したいが」

「最前戦の陸戦隊や辺境警備か或いは、艦隊の前衛を任し玉除けにするのが良かろう」
「それしかないな」
「判った、軍部としての統一見解として、国務尚書と共に陛下にお伝えしよう」


帝国暦483年7月25日

■オーディン ノイエ・サンスーシ

相変わらず、朝寝が過ぎた皇帝フリードリヒ4世が俘虜交換に対する、政府と軍部の統一見解を報告に来た、国務尚書リヒテンラーデ侯と軍務尚書エーレンベルク元帥に会見したのは、午後2時を過ぎてからのことであった。相も変わらず、フリードリヒ4世はワインの飲み過ぎでへべれけに酔っていてフラフラの状態で有った。

「皇帝陛下、叛徒共が不当に捕らえし、臣民と叛徒の交換を求めて参りました」
「国務尚書、それがどうしたか?」
「はっ、臣としてもこのような無体は断固拒否すべきと愚行致しましたが」

「ははは、ブラウンシュヴァイク等が言ってきたぞ、陛下のお慈悲をとな、あの者も身内は助けたいと見えるの、昨夜はリッテンハイムも来おったわ」
「陛下」
「国務尚書、我が父オトフリート5世の時と同じように致せば良かろう」

「御意」
「軍務尚書、軍部は如何言っておる?」
「はっ、囚われし者共は、厳しく調べその後再配置を行う事と致します」

「良いわ、卿らに任せる」
そう言うと、侍従に支えられながら酒臭い息を吐きながらフリードリヒ4世は去っていった。
残された、リヒテンラーデ侯とエーレンベルク元帥はお互いを見合いながら溜息をつくのであった。


宇宙暦792年8月1日

■自由惑星同盟 首都星ハイネセン

同盟では、帝国から捕虜交換を受諾とその際の条件等の最初期案が届いたとの報告が来ると同盟政府及び統合作戦本部でも歓声が聞こえた。早速特使をフェザーンへ派遣する事にし、出来る限り早期の帰還を目指すことになった
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