第30話
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5月13日――――
5月―――サザ―ラントでの地方演習を終えた第U分校では”部活動”が始まっていた。
本来、予算的な問題から部活は予定されていなかった第U分校だったが――――
分校長であるリアンヌと教官であるランドロスとレン、それぞれの手配によってメンフィル、クロスベルの双方の皇族達が費用を”寄付金”という形で生徒全員が強制参加となった。
『第U分校における部活動はエレボニア帝国人の余裕を示すものであれ―――』
そんなリアンヌの方針で自分の得意分野とは異なる部活を選択する生徒などもおり……忙しい日々の中、早朝や、昼休みなどに集まって気分をリフレッシュさせるのだった。
―――それ以外にも職員などに変化があった。ハイアームズ候の厚意により第U分校の臨時スタッフとして執事のセレスタンが就任し――――分校での雑務や宿舎の管理を行っているアルフィンやエリゼの補佐などを引き受けてくれたのである。
更に、トールズの卒業生であるミントが臨時整備員として就任―――生徒だけでは手が回らなかった第U分校用の機甲兵の塗装などにも協力してくれたのだった。
5限・6限―――男女選択授業
女子 調理実習
〜第U分校・調理室〜
「―――それでは皆さん、まずはレシピ通りに進めてください!お菓子作りは分量と手際が大事です!経験者は教えてあげてください!」
「は〜い!」
セレーネの指示に生徒達は返事をした後それぞれ調理を開始した。
「〜〜♪」
「わわっ、手際いいわねぇ。」
「……お見事です。」
「ふふっ、さすがご実家で料理をしていただけありますね。」
「いいな……私も将来の為にも今の内にティータみたいに料理を上手く作れるように頑張らないと……」
鼻歌を歌いながら手際よくボールの中の食材を混ぜているティータをユウナとアルティナ、ミュゼが感心しながら見守っている中ゲルドは羨ましそうな表情でティータを見つめていた。
「あはは……わたしの家、お父さんとお母さんが出かけててしばらく作ってたから。サンディさんみたいにプロの味とかは無理だけど。」
「いやいや、大したもんだよ。うーん、あたしも母さんに一通り教わったんだけどなぁ。」
「と言いつつ、先程から手際に淀みがないような気が……ユウナさんは意外と女子力が高いと見受けました。」
謙遜している様子のティータの言葉を聞いたユウナが苦笑している中アルティナはユウナの手際を見て静かな表情で評価した。
「意外とって何よ、意外とって!そういうアルこそ年齢の割に、結構手際良くて意外だと思うんだけど?」
「これでもわた
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