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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第45話 王都での再会
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お兄様って呼ぼうかしら?」なんて言ってわたしをからかって来るし、クロエは今もリィンにギャンギャン言うけどそれが照れ隠しなのが見て分かるくらいだし……本当に女たらしだよね、リィンって)


 ……なんだかフィーに責められているような気分になってきたな。俺はジト目のフィーから逃げるように話の話題を変えた。


「そ、そういえば武術大会がグランセルで開かれるって言っていたな。ラウラもそれに出るためにグランセルに来たのか?」
「うむ、私も自分の実力を試すのに丁度いいと思って来たのだが、少し手違いがあってな」
「手違い?」
「今までは個人戦だったのだが、今年は4人でチームを組むというルールになっていたんだ。聞いた話では私以外にも人数が足りずに一人で出場する人物もいるらしい。だから私も無理を言って選手登録は済ませたが一人しかいないのでどうしようかと思っていたのだ」
「そういえばリベール通信の最後らへんにそんなこと書いてたね」
「俺は最後まで読んでなかったから知らなかったな、しかし4人チームか……」


 いきなりルールが変わるなんて普通はあり得ないが、これも何かの前兆なのかもしれないな。


「そうだ、ならリィンが一緒に出ればいいんじゃない?」
「俺がか?既に登録が済んでいるのならもう無理じゃないか?」
「いや、どうも急遽決められたルールだからある程度は融通が効くらしい。事情を話せばメンバーの追加も許されるだろう」


 何だ、そのガバガバなルールは。今回のルール変更をした人物には呆れてしまうな。


「まあそういう事なら出てもいいが俺が猟兵であることがバレないか?」
「猟兵のスキルさえ使わなければ大丈夫じゃない?わたしと違ってリィンは八葉一刀流の使い手だしいけると思うよ」
「ふーむ、まあ変装すればなんとかなるかな。幸い今までも感づかれたこともないし」


 何気なく呟いたが、そういえばだれも俺たちの顔を見て疑問に思ったりはしないのかな?遊撃士協会が持つ猟兵のリストには俺たちの顔も載ってるはずだ、だから一人くらいには何か言われないかと警戒していたが誰も気にした様子はなかった。


(カシウスさんの知り合いだからよく似た他人と思われているのか、それとも自分が思ったほど知られてはないのか?もし後者ならちょっとショックかも……)


 まあいいや、そんなことを考えても仕方ないしあと少しでリベールを去るんだしちょっとくらいはっちゃけてもいいだろう。


「それでも二人か、流石に厳しくないか?」
「まあ優勝はしたいが私も二人で勝てると思うほどうぬぼれてはいない。これも経験という事でいけるところまでいってみようではないか」
「そうだな、やれるだけやってみるか。ところで試合っていつだ?」
「明日から予
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