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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第663話】
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たくありませんこと?」
「ん? まあ動物は好きだから気にはなるけど――そういや二人とも、どんな犬が好き?」
何気無くヒルトは二人に聞くと、セシリアが先ず答えた。
「うふふ、勿論我が英国の誇る名犬、シェルティーですわよ? 優雅な毛並み、凛々しい顔立ち、愛くるしい仕草。 ヒルトさんもお気に召しますわよ?」
「成る程。 ソフィーはどうだ?」
「あ、あたしは……やっぱりいぬきちが可愛い……かな? あはは」
照れたように頬をかくソフィー、たまに彼女といぬきちが遊んでる姿を目撃しているヒルトは納得したように頷いた。
「まあいぬきちは何だかんだで可愛いからな」
「はいっ♪」
「…………」
二人のやり取りに軽く嫉妬するセシリア、勿論セシリアもいぬきちが好きだ。
頭を撫でると嬉しそうに目を細めるいぬきち――それらを思い出していた時だった。
「セシリア、どうかしたか?」
「ひゃっ!? な、何でもありませんわよ!?」
気付くとヒルトが近くにいて、思わず飛び退くセシリア。
普段ならこんなことは無いのだが、セシリア自身余裕がないのかもしれなかった。
そんな談笑を続けて、とりあえずドッグパークを目指すことになった三人。
ヒルトとソフィーの談笑を見てセシリアはもう少し釜ってほしいと謂わんばかりに視線を向けるが、ヒルトはセシリアの視線に気付かず、小さく頬を膨らませる。
そんな時だった。
「はいよーはいよーごめんなさいよ〜」
ヒルトとソフィーの間に割り込むようにテーマパークの清掃員がデッキブラシを入れてきた。
キャップとサングラスにマスクと明らかに怪しい清掃員の正体は更識楯無、だがヒルトもソフィーも気付かず――。
「わ!? す、すみません、邪魔しちゃって」
「ご、ごめんなさいっ」
掃除の邪魔をしたと思った二人の素直な謝罪に、楯無も一瞬ギョッとしたものの、そそくさと清掃しながら消えていく。
一方でセシリアはその無粋な清掃員が二人の空気を壊したことに、安堵と共に小さな罪悪感に苛まれていた。
嫉妬――やはり好きな人を独り占めにしたいという気持ちは誰しもあるのだ。
「セシリア、さっきから会話に参加してないけどどうしたんだ?」
「え!? い、いえ、何でもありませんわよ?」
咄嗟に誤魔化したセシリアだが、ヒルトはセシリアの表情に小さな陰りを見せたのを見逃さなかった。
「何にしてもさ、ドッグパークでワンコと触れ合おうぜ? ほら」
手を差し出したヒルト、ソフィーもそんな二人のやり取りにニコニコ笑顔を見せていた。
心を支配しかけ
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