暁 〜小説投稿サイト〜
異世界にやってきた俺は、チート能力を駆使して全力でスローライフを楽しむ!
俺のスローライフのために!
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そしてその日は宿に戻り眠り次の日。

 つい前の世界の癖で、周りの状況を確認してしまったがために俺は……気づいてしまった。

『あの新人は騎士団に入れたいからここの宿を紹介したんだよな』
『居場所が分かれば勧誘しやすいしな。まだ当分水不足は解消しないから仕事もあるだろうし、誘って俺たちの騎士団に入ってもらおうな』

 などと言っているのが聞こえる。
 このままでは騎士団入りし、俺のスローライフは……そもそも俺、押しに弱いんだと思いだす。
 なし崩しに騎士団入りだ。
 
 それは避けたい。ならば、

「……こうなったら水不足を解消するか。誰にも気づかれずに」

 俺はそう決めて、宿の裏口からこっそり外に出て、昨日聞いた情報をもとに湖を目指したのだった。






 そんなある意味で必死になりながら湖を目指す霧島颯太。
 服を変えているから大丈夫だろうという、颯太の考えは完全に外れていた。

「見つけたわ。昨日の夜にどうにかこの町に着いたけれど、これからギルドに異世界人が来なかったか聞こうと思っていたのだけれど……服を変えた程度で気づかれないと思っているのかしら。やはり私は付いているわね」

 そう呟きながら……以前、颯太に助けられた少女は嗤って、彼を追いかけ始めたのだった。
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