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SAO -Across the another world-
三話 希望の手掛かり
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エギルは厳つい顔に笑みを浮かべた。
「そう思っただろ? でも今では大人気なんだとさ。理由は【飛べる】からだそうだ」
「ああ。そこで妖精の羽が出てくるのか」
「ご名答。自由に飛び回れて空中戦も出来るらしいぞ」
栗原はその言葉にわくわくと笑顔を見せていたが、高所恐怖症の気がある牧田にとってはあまり興味の無い事であった。
「で、このソフトとアスナさんの画像とは何の関係があるんだ?」
「その鳥籠が有るのは、そのゲームの中だ」
ん? と牧田は疑問を呈した様な顔を見せた。
「アスナさんはSAOに居たんだろ?じゃあ、別にこのゲームをやってたっておかしくはないだろ」
「アスナさんは……現実世界に帰ってきていないんです」
栗原の言葉に牧田はある事に気付いた。ーーこの少女も、ユーリと同じ「未帰還者」にカデコライズされているという事を。
「……エギル、この鳥籠は何処にあるんだ?」
「ん? ああ、ALOのマップの中央にある【世界樹】のてっぺんの枝にあるらしい」
牧田はそうか、と呟くと、出されたココアを一息に飲み干した。やる事の道筋が見えれば、それを突き通すだけだ。
「エギル、このソフトは何処で手にはいるんだ?」
「なんだ、行くのか。じゃあ二つ持ってけ。あとハードはナーヴギアでも動く」
「いや、もうナーヴは廃棄されちまってるからな。アミュスフィアとやらを購入するよ。資金は潤沢にある」
「私もそうします。仮にナーヴギアが手元にあったとしても、もうあれを被る勇気は無いですから」
「まったくだ」
エギルの発言に、三人は顔を見合わせて笑い合った。が、栗原の顔は表面しか笑っていなかった。心は笑っていない、と読み取れる様な表情をした栗原は、難しい顔をしたままスツールを回転させ、再びカウンターに向き合った。
御徒町から再び電車に乗り、帰路に寄った秋葉原でアミュスフィアを二セット購入しがてら少し早めの夕食を摂った。
「この世界に、本当にユーリさんは居るんでしょうか…」
温かい天そばを食べ、一息吐いていた時、不意に栗原は呟いた。
「生きている、とは言えるんじゃないか」
「ええ....それは言えると思います。心臓停止や脳死状態になった訳ではありませんし。でも、意識がいつ還るか判らず、さらにその意識は他の世界に囚われたまま。これじゃこの世界に居ないも同然だと思うんです」
昏睡状態から治る見込みも無く、未だにあの異世界に囚われているのであろう彼らはこの現実世界に「居る」と言えるのか。それを栗原は心配していた。たとえ肉体が生きていようと、意識は仮想世界の中にある。精神と肉体、どちらが人間の本体か、牧田には分からない。
「それでも、希望が無い訳じ
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