十四本目
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マサラタウンからロケット団を駆逐した俺達は、屋敷で今後の動きを話し合っていた。
この場に居るのは俺、エレン、リム、の三人だ。
「斥候によると、敵は町から北へ5キロの地点に拠点を築いているそうです」
「ティグル、どうする?」
ふむ…
「まず、言っておくと、当初の目的からすれば俺達はもう無理に戦う必要はない」
「ほう?」
「だが、今度は別の問題が発生した。
これは俺の落ち度でもある」
「言ってみろ」
「この町に、ライトメリッツの者を招き入れた事だ。
ライトメリッツの者は…我々人間でいう所の人化個体と呼ばれる者達だ」
人化個体は最低でも1U以上の個体。
つまり、物凄く強いのだ。
「物凄く嫌な表現をすると、ライトメリッツの者のレアリティは凄まじい。
捕縛して売れば、かなりの金になる」
まぁ、仮に彼等が捕まったとして、逆襲しそうではあるが。
「つまり、今現在のロケット団の狙いは私達という事ですか?」
「その可能がある」
「良いではないか」
とエレンが言った。
「我々が町から出れば奴等は追ってくるのだろう?」
どうだろうか…
「その可能性があるというだけだ。
奴等は今回の襲撃でかなりの痛手を受けている。
また攻めてきたり、追ったりするかと聞かれればわからない」
その上…
「奴等には時間がない。そろそろ協会が動くだろう。
ポケモンリーグの治安維持隊が駆けつけるのは時間の問題だ。
奴等が仕掛けて来るとして一度だ」
治安維持隊は恐らく明日中には来る。
もしかしたらもっと早いかもしれない。
「ふむ……」
エレンは少し考える素振りを見せ、結論を出した。
「今夜、夜襲を掛けよう」
「今夜だと?」
「ああ、逃す訳にはいかないだろう?」
成る程。
「今夜か…いや待て」
それならばいっそ…
「明け方はどうだ?夜間に気を張っていた者が油断するタイミングを狙おう」
「ふむ、いい考えだ」
現在時刻17:30。
ロケット団のポケモンは疲弊している筈だ。
そしてポケモンセンターの設備を使用しない場合の最低限必要な休息時間は六時間。
それが過ぎ、最低限の戦力が整い、油断する時間帯を狙う。
何より。
光があれば、矢を放てる。
「あ、エレン、リム」
「なんだ」
「どうされました?」
「夜襲の件だけどティッタには黙っといてほしい。
ついていくとか言いそう…いや絶対言うだろうから」
するとエレンはクスッと笑った。
「ああ、わかったよ」
翌 02:30
「そろそろか…」
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