十四本目
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「そうですね」
夜襲は明朝4時に実行する。
諸々の調整等も含め、今から屋敷を出なければいけない。
「行くぞ、ティグル」
「ああ、わかっているとも…
行ってくるよ、ティッタ」
ソファーで横になっているティッタに一言言い、書き置きを残して屋敷を後にする。
マサラタウンの入り口まで歩くと、既に集結していた。
皆士気は高く、出陣を今か今かと待ちわびている。
「これ、もう少し集合遅くしてもよかったかな…」
「そう…だな」
むしろそうすべきだった。
「エレン、リム、ちょっとこっち来て」
とりあえず二人を連れて外れの方へ。
「なぁ、どうする?これって直ぐに出ないと士気下がるよね?」
「そう…だな。確かに考えられる」
「夜明けまで待ちますか?出ますか?」
ふむ…現在時刻……03:02か…
上を見上げると、満月が爛々と輝いていた。
「行こう。満月なら、どうにかなる」
此方の総兵力は150。
うち20を町に残すので130。
人化個体40と通常個体90。
それが、今使える戦力だ。
ロケット団野営地まで、じりじりと近づく。
全員が黒いコートを着て、闇に紛れる。
月明かりの下とは言え、そうそう見つかるまい。
「怖いか?」
隣のエレンに小声で尋ねられた。
「怖いな」
だが…
「不思議と負ける気はしない」
「奇遇だな。私もだ」
時計を見ると、03:45。
「エレン、時間だ」
彼女が外套を脱ぎ捨てる。
アリファールを抜く。
風に撫でられた、ような気がした。
振り上げた剣を…
「総員!突撃!」
振り下ろした。
それに呼応して、各員が走り出す。
テントからロケット団が出てくるのが見えるが、もう遅い。
急いでポケモンを出したりしているが、不意を突かれた彼等の士気は低い。
「エレン、お前は行かなくて良いのか?」
「お前を守らねばならんからな」
「なら、俺も働かないとな」
矢筒から矢を抜き、構える。
狙うは、ロケット団のトレーナー。
此方は130。対する相手の数は最大で1000。
とは言えそれはロケット団の全員がフルパーティーを揃えていた場合の話。
実際は多くとも600程度だろう。
しかも、相手はトレーナーという荷物を抱えているのだ。
此方の練度と士気も含めれば、数の差による戦力は容易にひっくり返る。
さらには俺が団員を射ぬいている。
闇から飛んでくる矢。
ロケット団の士気は下がる一方だろう。
「ティグル。ここからあそこまで100メートルはあるはずな
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