第二章 〜再会のクロスベル〜 外伝〜それぞれの再会の鼓動〜
[8/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
あればいいのだけど………―――その前にこちらを片付けておかないと。」
黒猫―――エマの使い魔にしてお目付け役でもあるセリーヌの言葉に頷いたエマは表情を引き締めてある石碑を見つめて魔導杖を取り出した。
「この地の”霊窟”はここだけ――――手を貸してちょうだい、セリーヌ!」
「任せておきなさい、エマ!」
そしてエマはセリーヌと共に石碑にある魔術をかけ始めた。
〜同時刻・レウィニア神権国・王都プレイア・セリカの屋敷〜
同じ頃”ディル=リフィーナ”のアヴァタール地方最大の神権国――――レウィニア神権国の王都――プレイアにある”神殺し”セリカ・シルフィルとその使徒達が住む屋敷の自室で夕焼けのような色を赤髪を持ち、海のような蒼い瞳を持ち女性と見間違うほどの美貌を持つ男性――”神殺し”セリカ・シルフィルは本を読んでいた。
(やれやれ、1年半前のクロスベルの騒乱以来ゼムリアでも、このアヴァタールでも何も起こらず暇だの。そろそろまたひと暴れしたいから、どちらかの世界でまた”何か”が起こらないかものだの。)
セリカが本を静かに読んでいるとセリカの愛剣でありかつては”神”であるセリカの身体を狙って死闘をし続けた魔神であり、死闘の末セリカの愛剣となった”地の魔神”――ハイシェラは退屈をしていた。
「縁起でもない事を言うな。何も起こらず、平和のままが一番だろうが。それにそんな事を言っていると、本当にまた”何か”が起こるか――――」
「セリカ様、よろしいでしょうか?」
ハイシェラの念話を聞いたセリカが呆れた表情で答えかけたその時、扉がノックされてセリカにとって馴染み深い人物の声が聞こえてきた。
「ああ。」
「――――失礼します。セリカ様、先程エヴリーヌさんがいらっしゃり、この手紙をセリカ様に渡して欲しいとの事です。」
「エヴリーヌが?エオリアからの手紙か?」
部屋に入って来た茶髪のメイド――――セリカの”第三使徒”であるシュリ・レイツェンから手紙を手渡されたセリカはシュリに訊ねた。
「いえ、エヴリーヌさんの話ですとヴァイスハイト皇帝陛下からの手紙との事ですが………」
「何?ヴァイスからだと?……………………………」
意外な人物からの手紙である事をシュリから聞かされたセリカは眉を顰めた後手紙を読み始めたが、手紙に書かれてある内容を読むごとにセリカの表情は険しくなり始めた。
(おい………お前が縁起でもない事を言っていたせいで、本当に起こっただろうが……―――それも1年半前のクロスベルの騒乱すらも超えるような出来事が。)
(我のせいで起こった訳でもないのに、我に責任をなすりつけるなだの。しかし………クク、どうやら1年半前の騒乱よりも血肉が湧き踊
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ