暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
第二章 〜再会のクロスベル〜 外伝〜それぞれの再会の鼓動〜
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殿下が―――――」

「―――アリア、いるかしら?」

そして女生徒が更なる質問をリーゼアリアにしようとしたその時、扉がノックされ、娘の声が聞こえてきた。



「あ……」

「ええ、どうぞ。」

娘の声を聞いた女生徒が驚いて背後へと振り向いている中リーゼアリアは声の主に部屋の入室を促した。すると扉が開かれ、金髪の女生徒が部屋に入って来た。

「あら、先客だったかしら?」

「と、とんでもありません!ちょうど話も終わった所で――――ご、ごきげんよう!わたくしはこれで失礼致します!リーゼアリア会長……またお話を聞かせてくださいね!」

金髪の女生徒の言葉に緊張した様子で答えた女生徒は金髪の女生徒に会釈をしてリーゼアリアに声をかけた後慌てた様子で部屋から退室した。

「あら……お邪魔しちゃったかしら?」

「ふう……どうせ狙って声をかけたのでしょう?」

女生徒を見送った後呟いた金髪の女生徒の言葉に呆れた表情で溜息を吐いたリーゼアリアは金髪の女生徒に指摘をした。

「ふふっ………だってアリアがリィンさんの事で困っていそうだったから。いっそ言ってあげたら良かったのに。『残ったお従兄様の伴侶の枠は14年前から決まっています』ってね♪」

金髪の女生徒―――――アルノール皇家の養子になった事で新たなるエレボニア帝国の皇女となったリーゼロッテ・ライゼ・アルノール皇女はリーゼアリアを見つめてウインクをした。

「ふう……またそんな事ばかり。そう言うロッテの方こそ、噂になっているわよ?『若き英雄”灰色の騎士”と皇城で親密そうなやり取り………夏至祭でのお約束か!?』なんて。」

「あ、あれは年始のパーティーでアリアの話をしていただけで………その、少し相談にも乗っていただいたけど………ふう………降参よ、アリア。学生会長を引き受けてから付け入る隙がなくなったというか。先生方からも、生徒たちからも頼りにされているみたいだし。」

リーゼアリアの指摘に対して驚いたリーゼロッテは慌てた様子で言い訳をしたがすぐに諦めて降参した。。



「ふふ、ここまで従兄が有名になると従妹としても気を使うわ。――――それに、学生会長として力不足を痛感することもあるわ。……”あの子”の力にもなれなかったし………」

「……仕方ないわ。経済的な事情でもなかったし。アルフィンお義姉(ねえ)様の手紙によると”あの子”も第U分校の生徒として通っているそうだけど……その事も含めて手紙の返事がまだ来ない事は気になるわね。ちゃんともう一度手紙を書いて第U分校の宿舎に送ったのに……」

「ええ…………手紙の件で思い出したけど、例の件―――1年半前の件で退学なされたアルフィン皇女殿下の聖アストライア女学院への復学の件はどうだったかしら
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