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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第44話 アガットの危機
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な可能性が考えられるけどまだ結論を出すのは速すぎるよ、ここは僕たちもレイストン要塞に行って事情を聴くべきだと思う。キリカさん、いいでしょうか?」
「ゆさぶりをかけるつもりね、許可するわ」
「なら早速行きましょう。ドロシー、写真を一枚貰っていってもいい?」
「うん、いいよ〜」


 エステルたちはそう言うとレイストン要塞に向かったので、わたしとリィンはアガットの様子を見に行く事にした。4階に上がると果物の入ったカゴを持ったティータがいたので声をかけた。

 
「ティータ、アガットの様子はどう?」
「あ、リートさん!フィルちゃん!アガットさんが目を覚ましたの!」
「なんだって?それは本当かい?」
「はい、今なにか食べ物でも渡そうかと思って果物を買ってきたんです。あれ、そういえばお姉ちゃんたちは一緒じゃないんですか?」
「エステルさんたちはちょっとね、でもこれはいいタイミングかも知れないね」


 わたしたちが事務室に入ると目を覚ましていたアガットが声をかけてきた。


「よう、来たのか」
「アガットさん、目を覚ましたんですね。良かったです」
「俺としたことが油断しちまったが何とか生き残ることが出来たぜ。ティータから聞いたがお前らも色々動いてくれたんだってな。まあ……その、なんだ、ありがとうよ」
「……」
「……おい、何か言えよ」
「あ、すいません。まさかお礼を言われるとは思ってなくて……」
「ツンデレ?」
「てめえらなぁ!!」


 わたしたちの態度にアガットは怒ってしまったが、ちょっと前までリィンの胸倉をつかみ上げていたイメージの方が強かったので困惑してしまった。


「アガットさん!病み上がりの身体で大きな声を出したら駄目ですよ!」
「ティータ、だがよ……」
「う〜っ……」
「……ぐっ、分かったよ。俺が悪かった」
「えへへ」


 アガットはティータに注意されると怒りを収めた、なんか尻に敷かれているみたい。


「でもアガットさんが起きていてくれて良かったです。実はあれから色々な事が分かりました」
「なんだ、話してみろ」


 わたしたちはドロシーの写真に写っていた飛行艇の事をアガットに話した。


「……レイストン要塞にだと?キナくせえ話になってきたな」
「お、おじいちゃんがレイストン要塞にいるんですか?」
「今、エステルさんとヨシュアさんが事情調査に向かっています。そろそろ戻ってくる頃だと思いますが……」
「よし、こうしちゃいられねえな」


 アガットはそう言うと大剣を背負って立ち上がった。


「まさか病み上がりの身体で行くんですか?」
「へっ、そんな軟な鍛え方はしてねえよ。体がなまっちまったから動かしたくてしょうがねえ」
「アガッ
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