停止教室のヴァンパイア
三大勢力会議
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「…君!…風君!波風君!聞こえていますか?」
「…はい。何か?」
どうやら思考に没頭し、授業に集中し切れていなかったようだ。
見れば教師が此方を指名している。
「気付きましたか、波風君。それでは黒板に書かれている文章の和訳をお願いします。」
成程、この文章の和訳を行えば良いのか。
「分かりました。えー、"神の教えに従うべし……"」
「"……さすれば海の恵みは豊かになり嵐はやってこないであろう。"」
何ともまあ、イラつく文章であろうか。
平静を装ってはいるが、内心は煮えくり返っているといっても過言ではない。
どうやら自分は自身が思っている以上に神という存在を嫌悪していたようだ。
思考に没頭し、上手く頭が回っていなかった影響も否定できないが。
こうしてウィスの学生生活も今日も終わりを迎えるのであった。
▽△▽△▽△▽△
『…。』
部室内の誰もが驚きを隠せなかった。
否、理解できなかった。
先日、ウィスにより心身共に砕かれ、意気消沈したあのゼノヴィアがウィスへと敬意を払っている光景に。
「私は御身があの伝説のエクスカリバーを振りぬいたあの刹那、理解しました。否、確信しました!貴方様が天使様であることを!」
呆然とするリアスを置き去りにし、ゼノヴィアはまくし立てる。
「聖なる聖剣であるエクスカリバーをいとも簡単に扱うあの圧倒的なまでの力!そしてまるで首回りに下げるは天使の象徴である天使の輪っか!見間違いようがありません!」
今なお平身低頭し、彼女はウィスへと自身の言葉を投げ掛けている。
ウィスのことを天使だと述べ、自身を導いて欲しいと。
「いやいや、ウィスさんはそんな存在じゃないぜ、ゼノヴィア?」
「そうですよ、ゼノヴィアさん。」
「流石にそれはないかと…。」
だが彼女の言葉を否定するは一誠とアーシア、小猫の3人。
流石にその可能性はないだろうとやんわりと否定する。
宇宙へと行き来するあのウィスがそのような神に仕える矮小な存在であるはずがないと。
見れば他の皆も彼らと同意見の様だ。
だが残念ながら彼女の言葉は真実を明確に射抜くものであった。
本人であるウィスにも最早隠す必要性がないため、今此処で自身の正体を暴露することを決意した。
「…いえ、彼女の推測はあながち間違ってはいませんよ、皆さん。」
そう、ゼノヴィアの推測は間違ってなどいない。
我ながら彼女は良い線をいっていると思う。
『え…?』
瞬く間に硬直し、壊れたブリキの様に顏を此方へと向けるリアス達。
彼女達は
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