暁 〜小説投稿サイト〜
SAO -Across the another world-
ACT.1 The another "Fairy Dance"
一話 労働者の背信
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。その二つが一緒にされては運営元の人間として非常に困る。だが、それもつい一年前までは世論の過半数を占めていた意見であったのも事実だ。「ゲームは危険だ」「VR技術は人体に悪影響」などと声高に叫び、VR機器の販売・開発停止を求めるデモが起こった事は記憶に新しい。実際に批判を浴びた総合電気メーカーの何社かは実際に発売を停止し、VR産業から完全撤退した社もある。
勿論、レクト本社敷地内でも何回かデモ活動が行われたが、デモ隊が来る度に社長自らがデモ隊の前に立ち、VR技術の有用性を演説し、デモ隊の理解を得ようとすることによって、何とか直接的な被害は受けていない。
ある可能性とすれば、NPCがその未帰還者のそっくりさんであるか、或いは何者かが意図してその「未帰還者」の少女をALOの世界に移したかのどちらかだが、正直どちらも信じられない。
ALOに掛けられているセキュリティは国内外トップクラスの頑強さを誇っており、何重にもかさねられたファイアウォールを破れる者はこの世に五人と居ないだろう。居るとするならば、CIAやFSBのチーフハッカーか、或いはIQ200を超えた天才か。その条件に当てはまっている者は、日本に一人だけ居た。「居た」、と過去形なのは、その人物がもうこの世には居ないというう事を表していた。
「茅場.....晶彦.....?」
あり得ない。可能性を探求するのは技術者として当然の事なのだろうが、いくらなんでもそれは無いと言い切れる。言い切れると思ったが、一度改めて考えてみると、それは只の直感でしか無く、何の根拠が有るわけでも無い。
ならば、と気持ちを切り替え、茅場が今回の件を生前に画策したと仮定し、推理を始めた。何故茅場はこんな置き土産の様な物を残したのだろうか。彼は小細工を相手に施したり、他人の物に触れることを何よりも嫌う人だと、茅場と面識のある大学の先輩が言っていたのを私は覚えていた。私にとっては雲の上の存在であり、目指す目標であったが、ほとんどメディアからしか見たことのない茅場の事に対し、妙にその先輩の意見には納得できた。確たる証拠は全く無いが。
そんなことをカウンターに突っ伏しながら考え込んでいると、突然、アンドリューが思い出したようにあることを口にした。
「そうだ、あいつらに助力を頼めば良いんじゃないか?」
アンドリューはテキーラの入ったグラスを突っ伏した目線の目の前へと置いた。
「あいつらって誰?」
「SAOをクリアした英雄達だ。アスナ....あの画像の少女の名前だが、そいつと多少なりとも親交のある奴らだ。VR環境への適応力や情報網は多分国内トップクラスだ」
「そうね.....あの少女が居る場所はゲーム内で世界樹、って呼ばれている場所なんだけど、彼女が居る木のてっぺん付近まで行くには
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