暁 〜小説投稿サイト〜
SAO -Across the another world-
ACT.1 The another "Fairy Dance"
一話 労働者の背信
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呼んでこようか?」
「いや、今日様があるのはアンドリューさんの方だから」
そう言って裏の階段を登っていこうとしたアンドリューを引き止め、私は件の画像を印刷した一枚のプリントをマイバッグから取り出し、エギルの前のカウンターへと置いた。
「この画像なんだけど、今朝メールで送られてきたんだよ。多分ALOの中のスクリーンショットだと思うんだけど?????この画像を見て何か解る事はある?」
正直、まともな答えが返ってくるとは思っていない。彼はVRMMO等、オンラインネットワーク系の情報通ではあるが、さすがに得体も知れない一枚の画像の事を知っているとは思えなかった。だが、そんな私の思いをアンドリューは良い意味で裏切ってくれた。
「.....っ!これは!」
アンドリューはプリントを見た途端、その大きな目を見開き、口が閉じなくなるほどの衝撃に見舞われていた。
「彼女を知っているの?」
「知っているも何もこいつは"ソードアート・オンライン"の"未帰還者"だ。なんで他のVRMMOに.....」
未帰還者と聞いて脳裏に浮かんだのは「ソードアート・オンライン」というゲームの名前。略名はSAOで、世間からの呼び名は「悪魔の作ったゲーム」、「人殺し製造機」ととんでもなく悪いイメージが付いている、日本初にして世界初のフルダイブ型MMORPGゲームであった。
「狂気の天才」こと天才ゲームデザイナー・量子物理学者である茅場晶彦が作り出した初のフルダイブハードウェア「ナーヴギア」専用ソフトウェアとして、茅場本人が企画、デザイン、プログラムをすべてこなし、二〇二二年に一般発売されたSAOは、正式サービス開始と共にログインプレイヤーのログアウト不可能という事態が発生した。それは偶然では無く、茅場が意図的に仕掛けた罠であった。
茅場は、ゲーム内のアバターのHPがゼロになるとその瞬間にナーヴギアの大容量バッテリーから高圧の電流が脳に流れ、脳細胞を破壊するというデストラップを仕掛け、その結果、初月だけで約二千人が死亡するという日本犯罪史史上最悪となる死者数をぶっちぎりで更新し、そのニュースは全世界を震撼させた。
その後、茅場は国内の主要メディアに犯行声明とも取れる文章を送付し、行方を眩ませた。彼は後に長野の山荘で遺体として発見されたらしいが、目立った外傷は無く、警察の発表によれば自殺したとのことであった。
事件は一万人の人間を巻き込んで約二年間続き、解決されたのはつい三ヶ月前のことであった。最終的な死亡者数は約四千人であり、大体五人に二人は死亡していると考えると恐ろしい死亡率である。因みに、目の前でグラスを磨いているアンドリューも、そのSAO事件に巻き込まれ、園原は二年近くその姿を見ていなかった。
結局、SAOの運営元で
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