140 偶然
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「あれ!?みどりちゃん、堀さん!?」
「え、ま、まる子さん、たまえさん!?」
「あ〜ら、知り合いだったんだ・・・。世界は狭いね・・・。クックックックックッ・・・」
みどりと堀、まる子とたまえはお互い驚く事しかできなかった。
「のぐちんの友達ってまるちゃん達だったの!?」
「え、のぐちん?」
「私のあだ名だよ・・・。クックック・・・」
「うそお!?野口さんと堀さんってそんなに仲良かったの!?」
「そ、そうです!!堀さんはこの人と文通なさっていたんです!!」
「え、えええ!?」
「まあ、四人とも・・・。偶然というのは驚きだね・・・」
まる子とたまえもその場に座った。
「まあ、お互い知り合いなら紹介する事もないか・・・。それじゃあ、楽しもうじゃないか・・・。クックックッ・・・」
しかし、何の話をすればいいのかお互い出てこなかった。まずたまえが口を開く。
「あ、そうだ、堀さんは野口さんの事『のぐちん』って呼んでいるのは何で?」
「それはね、文通を始めた時、『私の事はのぐちんって呼んでください』って手紙にあったから野口さんの事をそう呼ぶ事にしたのよ」
「のぐちん・・・。私にとってもいいあだ名だと思ったんだ・・・」
野口の発言に皆は微妙な発言しかできなかった。
「あ、そうそう、野口さんのお笑い好きは普通の人よりも凄い凝ってんだよ!ドリフのコントを生で見た事あるし、他にも漫才や落語を生で聞いたことあるんだって!!ね、野口さん?」
まる子は野口に確かめた。
「うん・・・。さくらさん・・・」
「え・・・?」
「あんまりその事をばらさないで欲しいな・・・」
「ご、ごめん、野口さん・・・」
次にみどりが発言した。
「あ、そうだ、そうだ。最近藤木さんはどうしていますか?全国大会に出るって聞いたので私藤木さんの活躍する姿を想像するだけでたまらないんです!!」
「ああ、藤木なら今でもスケート場で特訓してるんじゃないかな?もうそろそろ大会も近いしね」
「私、藤木さんの姿もう一度見たいです!ああ、全国大会に私も応援に行きたいわ・・・。藤木さんは私にとって最高の王子様ですから・・・」
「でも、遠いよ。盛岡だよ・・・」
「そうですか・・・」
みどりは落胆した。
「そうだ、藤木が帰ってきたらその大会で見せた演技をやってもらえばいいんじゃないかな?」
たまえが提案する。
「たまえさん・・・。はい、そうですよね!ああ、藤木さん・・・」
みどりは自分が藤木と滑る姿を想像し、その妄想に取りつかれた。
「ブーツ!藤木が好きだってね・・・」
野口が噴出した。
「な、なんですか?私が藤木さんを好きになっちゃいけませんか?」
「いいや、こっちの話だよ・・・。クックックッ・・・」
その時、居間の戸が乱暴に開けられた
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