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蒼穹のカンヘル
二十八枚目
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『暇潰しで禁手しようとするお前には感心するしかないな』

なぁ、知ってるかセルピヌス? そう言うのは『呆れ』って言うんだぜ。

『そうか、覚えておこう。解放については知らん。
だが止めておいた方がいい』

そうなのか?

『馬鹿者。我の力は全ての天使、堕天使、悪魔の総力に匹敵するのだぞ?』

あぁ…そうか…セルピヌスの役割は天使に力を与える事だったな…

『怨念が無くとも、我が力を受ければ、その魂は砕け散り、お前とて命を落とすやもしれん』

なぁるほど…

セルピヌスと会話していると、ヴァーリとアルビオンが揉めていた。

『先にドライグの宿主を殺さねばお前が死ぬのだぞ!』

「だからって力に目覚めていない…無力な一般市民を殺すの!?」

『そうだ!それにお前はすでに禁手に至っている!
奴が目覚める前に全ての決着を着ければ!』

まぁ…アルビオンの言うことにも一理…いや、アルビオンの言うことが絶対的に正しい。

だけどまぁ…今代に限れば…

「アルビオン」

『なんだ篝!』

「今代の赤龍帝は方っておいても問題無い。
断言しよう」

『何故そう言える!』

原作知識とは言えない。

「理由は言えんが知っている。
何ならセラフォルーかアザゼル辺りに頼んで調査してもらうか?」

『…………』

アザゼルなら、『今代の赤龍帝の情報いる?』って聞いたら多分大喜びするだろうな…。

『アルビオン、私も断言しよう。
今代の赤龍帝は放置しても…いや、放置する事こそが最良であるとな』

『セルピヌスまでか…』

「そういう事だ」

「そうだよ。私は篝と居れたらそれでいいの」

『ここは「ヨッイロオトコー」というべき所か?』

棒読み止めろや。

それにヴァーリのは多分恋心じゃないぞ。

多分、兄や姉への信頼だ。

『……………』

「篝は?」

「え!?あ、うん。俺も自分の周りが平和ならそれでいいぞ」

「だよね〜」

あれ?ヴァーリの目からハイライトが…?

「そーれ!」

「わぷ!?」

ヴァーリに抱き締められた。

「ちょ、ちょっとヴァーリ!?」

「私は篝と居たいの。
篝は私と居たくない?」

「え?あ?そりゃ、居たいけど?」

いきなり何だよ…?

「うん…今は、それでいいや」

何か含みの有りそうな言い方だなぁ…

「つーか離してくんない?
いろいろ当たってるんだが?」

「こういう時って『当ててんのよ』って言うんでしょ?」

「アザゼルか?」

「うん」

よし、あとでアザゼル秘蔵のエロ-異本を燃やそう。

たしかグリゴリ本部地下四階プライベートル
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