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128部分:ヴァルハラの玉座その九

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ヴァルハラの玉座その九

 行動開始から一週間。既に彼の下にはかなりの星系があった。それはさらに増えようとしていた。
「今しがたノルトハウゼンが説得に応じ我々の同志となりました」
「うむ」
「アーレン陥落です。これで陥落させた星系は五つになります」
「帝国はこれで五つの星系を失ったか」
「はい。ですが彼等にはさしたる抵抗もありませんでした」
「どうやら。彼等は単に帝国の下にいただけで特に軍や官吏は派遣されていなかた模様です」
「同盟市の様なものか」
「おそらくは
 部下達はそれに応えた。
「本軍は。この地域ですろラインゴールドにいるものと思われます」
「やはりな」
「あの星系からの動きは警戒する必要があると思われますが」
「そうだな。今艦隊は何個置けるか」
「艦隊ですか」
「そうだ。かなりの星系を掌握した。これでかなりの戦力を置けるようになったと思うが」
「艦隊にして三個です」
「三個か」
「はい、今我等がいる艦隊を入れまして。合計で三個であります」
「よし、わかった」
 ジークフリートはその報告を聞いて頷いた。
「まずは新たに二個艦隊を編成する」
「はい」
「一個艦隊は私と共に星系の制圧に向かう。そのうえでもう一個を帝国への監視とする」
「監視ですか」
「そうだ。それでどうだ」
「それで宜しいかと」
 部下達はそれに頷いた。
「その間に勢力を蓄え」
「帝国を叩くと」
「そうだ。少なくとも三個艦隊ではまだ戦える状況ではないだろう」
「では何個艦隊程必要でしょうか」
「五個だな」
 ジークフリートは少し考えたうえで答えた。
「五個ですか」
「これだけあればこの周辺では大丈夫だろう」
「わかりました。それではまずは五個艦隊を」
「揃えるぞ。よいな」
「はっ」
「監視役の一個艦隊はロストクに向かわせる」
 この辺りの要衝であった。中立星系であったのを説得によりこちらに引き込んだのである。これはジークフリートにとって非常に大きな意味を持つものであった。
「そしてそこで監視に当たらせる」
「わかりました。それでは」
「残る二個艦隊は占領を急がせる。そして勢力が蓄えられ次第」
「また艦隊を建造していくと」
「そうだ。わかったな」
「はっ」
 こうしてジークフリートは引き続き星系の占領を急がせた。その中そのロストクに向かわせた艦隊から報告があった。この艦隊の司令官はクプファーであった。ジークフリートの信頼する腹心の一人である。

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