【ハリー・ポッター】編
229 二回目の個人授業
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おいたわよ」
「ありがとうよ」
SIDE END
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SIDE アニー・リリー・ポッター
“憂いの篩”から頭を離す。……今日も、ボクは校長室に呼び出されてダンブルドア校長先生から個人授業≠受けていた。
前回はボブ・オグデンの記憶ヴォルデモート卿となる人物の両親の馴れ初め(?)で、今回は何とダンブルドア校長先生の記憶であった。しかも、今日の記憶の旅は一度目を旅≠ニ表現していいか判らないが──二度に渡って行われた。
一度目はカラクタカス・バークなる人物と会話で、メローピー・ゴーントだと推測出来る妊婦からスリザリンのロケットを、たった10ガリオンで買い叩いたと云う内容を、“憂いの篩”に人形劇みたいに見せてもらった。
二度目はちゃんと旅≠ニ云えるものだった。記憶の提供者は上記の様にダンブルドア校長先生自身で、その記憶の内容は後にヴォルデモート卿≠ニなるトム少年に入学の説明に行くと云うものだった。
何しろ50年以上も前の事だ──ダンブルドア校長先生の若さにも驚かされたが、それ以上に興味を持ったのがトム少年の魔法に対する反応であった。
……トム少年は最初から気付いていたのだ。トム少年の言葉を借りるなら──自分が特別≠ナある事に。
ボクはロンに会い原作知識≠封印してもらうまでは知識≠ェ有ったからか魔法の存在にあまり動揺しなかったのを覚えているが、トム少年は素で受け入れていたのだ。
……と、そこでふと疑問が湧いた。
「……校長先生、質問してもいいですか?」
「いいとも。出来る限り答えよう。……とは云っても、≪チャドリー・キャノンズ≫を常勝させる方法などは答えられぬがの」
ダンブルドア校長先生から許可が出たので諧謔に苦笑しつつ、重ねて訊いてみる。
「……いつからあのトム少年が≪闇の帝王≫と呼ばれるようになると気付いていましたか?」
「少なくともあの孤児院に迎えに行った時点では気付いておらんかった。……じゃが、儂があの時点でトムに興味を持ってホグワーツでは出来る限り目を離さぬでおこうと決めたのも確かじゃ」
「興味ですか。……例えば、手癖が悪いところとかに…?」
「いや、トムは儂の目を気にしたのか──ホグワーツでは表立っては悪行を行わなんだ。その時はむしろトムの残忍かつ狡猾な性格や、個人主義に秘密主義について気にしておった」
「ああ…」
ダンブルドア校長先生の言葉に、今しがた見た50年前のヴォルデモートを思い浮かべる。
在りし日のトム少年は、同じ孤児院に住んでいる子供のペットを殺してみたり、同じく
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