この素晴らしい錬金術で祝福を! 3
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現場に到着すると同時にめぐみんがクラフトを片手に突っ込んでいき、カズマ君は他の冒険者がどのように確保しているのかを見てから自分で考えて効率良くキャベツを確保していく。黄色い置物がキャベツの体当たりをまともに受けて喜んでいる姿が見えた気がするが気の所為にしておく。クリスの姿は見えないな。一体何処に居るのやら。
しばらく傍観し、逃げ出したキャベツを見送る冒険者たちを尻目に魔法を発動させる。
「ショックウェーブ」
威力を押さえ、追加の麻痺効果でキャベツを撃ち落としてちむ達に回収させる。
「凄いんですね、ユキトさん」
「前の世界で結構使ってた魔法でな、使い勝手が良いんだよ」
キャベツを確保してきたちむにキャベツ1玉につきパイを1ピースずつ配っていく。ちむにはこういう使い方もあるのだよ。
他の冒険者達と一緒にギルドへと戻ってキャベツ料理を堪能する。
「うめぇ、ただのキャベツのくせに、なんでこんなにうめぇんだよ」
「初心者はこれだけでレベルが上がるほどだからな。カズマ君でも2玉位食べればレベルが上がるだろうな」
「師匠、そっちのロールキャベツを取って下さい」
「代わりに野菜炒めならぬキャベツ炒めをくれ」
「キャベツのポタージュなんて普通は考えられないのに」
そんな風にカズマ君とめぐみんとキャベツを食い漁っているとフード付きのローブでアクアから姿を隠したクリスがやってきた。
「し、ししし、師匠!!わ私に、あああ、あんなに!?せ、責任!!責任取って!!」
どもったり叫んだりと聞き取りづらいが要件は伝わった。懐から指輪を入れたケースを取り出して中身を見せながら差し出す。
「クリスもエリスも両方幸せにしてみせる。だから、結婚してくれ」
変に捻って変に取られるのは問題だと思い、ストレートにプロポーズしてみる。普通にしているように見せているが、結構緊張している。取り返しがつかないから余計に緊張する。周りも先程まで騒いでいたと言うのに静まり返ってオレ達を見ている。
クリスはクリスでこの返しは想定していなかったのか完全に硬直している。たっぷり30秒は止まっていたかと思ったら、周囲に見られているということにようやく気付いて声にならない悲鳴を上げて逃げ出してしまう。
「ふむ、めぐみん、今日は多分戻らんから戸締まりはしっかりしておくように。あと、好きに飲み食いしとけ。金は置いといてやる」
「健闘を祈っておきますよ、一応」
「うむ、じゃあ追いかけてくる」
クリスを追いかけるために片っ端からバフをかけてアクセルの街を疾走する。
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