138 犬友
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の優しさといういい所があるじゃないか。その優しさを大事にするといいよ」
「タロへの優しさか・・・。うん、ありがとう、花輪クン!」
たかしは自分にはないと思っていた長所を花輪から知らされた事でそれを大事にしていこうと決心するのだった。
その後、四人はテレビを見たりして楽しんだ。やがて寝る時間になった。客用の部屋が一人ずつ用意されており、たかしは自分に割り当てられた部屋へタロを連れて向かった。
「それじゃあ、Goodnight、everyone」
「おやすみ、花輪くう〜ん」
「おやすみ」
「おやすみ」
たかしは寝床に付いた。
夜中、たかしはトイレに行きたくなってしまった。その便意で目を覚まし、トイレに行くことにした。しかし、ベッドから出るととても冷える。しかし、漏らすわけにも行かなかった。近くに寝ているタロを誤って踏んづけないように足元に気をつけた。そしてトイレの方向に向かった。その時、反対側から足音が聞こえた。
(ま、まさか、幽霊・・・!?)
たかしは驚いた。まさかと思った。その足音は近づいてくる。急いでトイレに近づいた。トイレのドアの前でたかしは反対側から来る物影が目に入ると、驚きの声をあげてしまった。
「うわあー!!」
「キャーっ!!」
たかしもその物影尻餅を突いた。
「・・・ってあれ、西村君だったのっ!?びっくりしたじゃないっ!!」
「城ヶ崎さん・・・。君の足音だったのか。幽霊かと思ったよ!」
「まさかっ、で、どうしたの?」
「トイレに行こうと思ってね」
「え?私もよ」
「じゃあ、先にいいよ」
「うん、ありがとう」
城ヶ崎が先にトイレに入った。その後、たかしがトイレに入った。たかしがトイレを済ませた後、まだ城ヶ崎そこにいた。
「それにしてもこんな時に一緒にトイレ行きたくなるって偶然よね」
「うん」
「折角だから下に降りてちょっとお話しましょうか?」
「え?いいのかい?」
「うん」
二人は1階の誰もいないダイニングへと向かった。城ヶ崎は窓の空を見る。
「ここからだと星がよく見えるわね」
たかしも窓から夜空を見る。
「うん、清水じゃここまで沢山見えないよね」
「ところで西村君」
「え?」
「西村君は『何もいい所がない』とか言ってたけど、私はそんな事ないと思うわ」
「う、うん、花輪クンにも言われたんだ。タロへの優しさがいい所だって」
「そう、それならタロともっと仲良くなれば西村君らしくなると思うわ」
「え?ありがとう。城ヶ崎さんは僕には優しくしてくれるんだね。いつもは男子には厳しい態度をとるのに・・・。特に永沢君とはよく喧嘩してるからね」
「う、私は確かにふざけたりする男子は嫌だけど、西村君はそんな風には見えないからね。それに私のベスもタロと仲良くなれたから
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