EATING 27
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08:15
「くぅ…くぅ…」
「ふふ…主様の寝顔を独占できるとは、今日はいい1日になりそうですね」
翼は腰から伸びる羽が邪魔になるので何時も横向きに寝る。
しかも大抵は枕を抱き込むように寝るのである。
夜架が翼の頬をつつくとふにゅりとへこんだ。
その温度も人肌の温度であり、それは翼が未だに『ヒト』である証拠と言えた。
「………」
夜架はふと気になり、そっと翼のシャツの中に手を入れた。
「………ちゃんと動いてるじゃないですか」
鼓動があるのは、そこに心臓があるから。
胸が動くのは、そこに肺があるから。
「主様には、まだ肉体が残っていますよ…」
耳元で囁くと、擽ったそうに身を縮めた。
「んみゅ…」
「お目覚めですか主様?」
翼がゆっくりと目を開ける。
「よるか?」
「はい夜架です」
「……………………………起きるか」
翼はのそのそと羽を広げ、ふよふよと洗面台へ向かう。
「くぁ〜」
(ぶつかりそうですね…)
ゴン!
「へぶっ!?」
ドアに頭をぶつけた翼だが、またすぐにふよふよと飛び始めた。
「案の定ですか…」
少しして翼が洗面所から出てくると、その額が僅かに光っていた。
「主様」
「何?」
「トリオンがもれていますわ」
「うげ…」
翼は額を一撫でし、傷をふさいだ。
「よし、さっさとメシつくっちまおう。
サンドイッチでいいか…」
二人は朝食を作り、朝のニュースを見ながら食べていた。
「もきゅもきゅ……うゆ?」
「どうされました主様?」
「んく……お前がどうした?さっきからずっとこっち見てるけど…」
「いえ、なんでもありませんわ」
翼がその小さい口で小動物のようにサンドイッチを食べているのを夜架はニコニコしながら見ていた。
「いや…きになるんだけど…」
「お気になさらず」
これ以上言っても無駄と悟った翼は食事を再開した。
ちょうど食べ終えたタイミングで雪ノ下姉妹がやって来た。
「あー…翼君がもきゅもきゅしてるの見たかったのにー…」
「姉さんの準備が遅いからでしょ」
「?」
こてんと首を傾げる翼に、三人が顔を背ける。
「あ、雪乃」
「何かしら翼君」
「今日さ、雷蔵にお前用のトリガー頼もうと思うんだけど。どう?」
「ええ、願ってもないわ」
「ハルもいいか?」
「この前のアレを見ちゃうとねぇ…」
二人の許可が出たな。
「じゃ、この後開発室行こ」
ふよふよ浮きながら朝食の後片付けを終えると、翼がトリガーを起動
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