暁 〜小説投稿サイト〜
蒼穹のカンヘル
二十枚目
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
「それは…」

「対価は俺に対する全ての権利だ。
奴隷にしようがどうしようが好きにしろ」

セラフォルーレヴィアタンはその言葉に目を見開いた。

「正気?」

「ああ…姉さんを救うためならなんでもしよう。
さぁ、これでどうだ?」

彼女は少し、悩んで、言った。

「わかったよ…少し、待ってて…」

彼女は魔方陣が描かれた紙を取り出した。

現れたのは…

「セラフォルーお姉ちゃん?」

紅髪の少女だった…

「リアスグレモリー…」

何故彼女が?

そう思っていると、セラフォルーレヴィアタンはリアスグレモリーに言った。

「リアスちゃん、この子を…君の劵属にして欲しいんだ」

「この子?」

そういってリアスグレモリーは姉さんを見た。

「いいよ。駒は…」

リアスグレモリーは何処からかピースケースを取り出した。

あぁ…そうか…

リアスグレモリー…正史における姉さんのキング…

世界の大筋は…変わらないのか…

ならば…

「クイーンだ、姉さんは君を支えるクイーンに成れる」

「ちょ、ちょっと少年…」

「アンタは黙ってろ」

「むぅ…」

セラフォルーレヴィアタンは子供のように頬を膨らませ、抗議の視線を送ってきた。

「クイーン?」

「そうだ…クイーンだ…姉さんならその雷光で君の敵を討ち滅ぼすだろう…」

「わかった」

彼女は、クイーンの駒を手に取った。

「我、リアスグレモリーの名に於て命ず。
汝…」

「姫島朱乃だ」

「汝、姫島朱乃よ。我が女王とならんがため。
その御霊を帰還させ、悪魔となれ!
汝、わが女王となりて、新たな生に歓喜せよ!」

イーヴィルピースが、姉さんの胸に吸い込まれた。

紅い、紅い光に包まれ、姉さんの傷が消えた。

「かが…り?」

あぁ…!

俺は、姉さんを抱きしめた。

「よかった…姉さんが…」

「私…は…たし…か…」

「ごめん…姉さん…」

「何故…謝るのですか?」

それ…は…

「弟君が君と自分の魂を悪魔に売ったからさ」

「え?」

「君は悪魔になったのさ…姫島朱乃ちゃん☆」

四人しか居ない昼間の商店街に、魔王少女の声はとても良く響いた。

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ