二十枚目
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「それは…」
「対価は俺に対する全ての権利だ。
奴隷にしようがどうしようが好きにしろ」
セラフォルーレヴィアタンはその言葉に目を見開いた。
「正気?」
「ああ…姉さんを救うためならなんでもしよう。
さぁ、これでどうだ?」
彼女は少し、悩んで、言った。
「わかったよ…少し、待ってて…」
彼女は魔方陣が描かれた紙を取り出した。
現れたのは…
「セラフォルーお姉ちゃん?」
紅髪の少女だった…
「リアスグレモリー…」
何故彼女が?
そう思っていると、セラフォルーレヴィアタンはリアスグレモリーに言った。
「リアスちゃん、この子を…君の劵属にして欲しいんだ」
「この子?」
そういってリアスグレモリーは姉さんを見た。
「いいよ。駒は…」
リアスグレモリーは何処からかピースケースを取り出した。
あぁ…そうか…
リアスグレモリー…正史における姉さんのキング…
世界の大筋は…変わらないのか…
ならば…
「クイーンだ、姉さんは君を支えるクイーンに成れる」
「ちょ、ちょっと少年…」
「アンタは黙ってろ」
「むぅ…」
セラフォルーレヴィアタンは子供のように頬を膨らませ、抗議の視線を送ってきた。
「クイーン?」
「そうだ…クイーンだ…姉さんならその雷光で君の敵を討ち滅ぼすだろう…」
「わかった」
彼女は、クイーンの駒を手に取った。
「我、リアスグレモリーの名に於て命ず。
汝…」
「姫島朱乃だ」
「汝、姫島朱乃よ。我が女王とならんがため。
その御霊を帰還させ、悪魔となれ!
汝、わが女王となりて、新たな生に歓喜せよ!」
イーヴィルピースが、姉さんの胸に吸い込まれた。
紅い、紅い光に包まれ、姉さんの傷が消えた。
「かが…り?」
あぁ…!
俺は、姉さんを抱きしめた。
「よかった…姉さんが…」
「私…は…たし…か…」
「ごめん…姉さん…」
「何故…謝るのですか?」
それ…は…
「弟君が君と自分の魂を悪魔に売ったからさ」
「え?」
「君は悪魔になったのさ…姫島朱乃ちゃん☆」
四人しか居ない昼間の商店街に、魔王少女の声はとても良く響いた。
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