継承のメモリーキューブ
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病院からの火急の要件らしいが、移動中に感じてるこの胸騒ぎは何なんだろうか? これは2年前みたいに何か、大きな戦いが始まる予感なのかな? もしそうならサバタ様、どうか私の戦いを見守っていてください。
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第一管理世界ミッドチルダ中央部、西部方面への地下鉄。
暗黒物質の雨の中に長時間さらされるのは私でも辛いので、地下鉄への階段を見つけるなり、私は看板ボードの底にエナジーを介して水を纏わせ、陸のサーフィンみたいに階段を滑り降りた。駅内はエネルギー不足のせいなのか、それとも発電所がやられたか、はたまた電気配線が切れかけているのか、とにかく電灯が点滅して不気味な雰囲気が漂っていた。私はエナジーでその電灯を太陽ランプみたく一時的な明かりを点けながら進んでいき、改札は……切符を買ってる余裕も無いので通る際に軽く謝っておいた。
電車もニーズホッグの端末兵器の襲撃を受けたせいで、駅のホームの近くで見るも無残に壊れていて、中は逃げ切れなかった多くの人がレーザーに射抜かれて焼け焦げた跡があった。……閉鎖空間で襲われたら、何の力もない一般人にはどうしようもなかったようだ……。
北部方面の線路は一本前の電車の運転手が真っ先にやられたせいなのか、電車同士が衝突していてとても通れそうになかった。前回も酷かったけど、今回もどれだけの犠牲者が出ているのやら。
『こうして地下鉄の線路を進んでいると、子供の頃、恐竜の化石とかが眠ってるんじゃないかという夢を見ていたことを思い出します』
気分転換のつもりなのか、イクスが気の紛れそうな話題を提供してきた。恐竜か……レックスとかエクセルサスとかかな? っていうか恐竜の化石という夢を見ていた辺り、イクスって何だかんだ言って結構男の子なロマンを持ってるよね。
「そういや古代ベルカにも地下鉄、というか乗り物はあったの?」
『あぁ、乗り物なら当時は馬車とか竜車が普及していましたね』
「竜車?」
『馬と同じように小型のドラゴンに乗るんですよ。肉食獣なので当然しつけるのは馬より大変ですが、道中の安全や移動速度ならぶっちぎりです。そりゃあ飛行魔法や転移魔法を使えばこんな危険なことをせずとも目的地に早く行けますが、リンカーコアを持たない人や飛行適正が無い人もいる以上、普通の移動手段としての乗り物もこのような感じでちゃんと存在していました』
「なるほど、魔法の有無はこういった所にも影響があるんだ」
『あと代表的なのは、魔導列車ですね。仕組み自体は電車と同じですが、動力が電気ではなくて魔力なんです。わかりやすく伝えるならば、カートリッジが車の燃料やバッテリーとして使われている感じです。というよりここの電
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