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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第660話】
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カッコいいだの悪の組織も苦労してるだのの声が聞こえる中、わりとノリがよく楯無は――。


「こ、子供達に剣を向けないで! 向けるなら私に向けなさい!」

「ヌハハハハッ! 威勢がいいなぁ!」


 アドリブとはいえノリよく付き合うマスターX、そこに司会のお姉さんが――。


「こ、このままじゃいたいけな女の子達と子供達が――みんなー、ヒーローに力をあげて! 大きな声で呼んでみましょう!」


 司会のお姉さんもアドリブで進行する、ニコニコとのほほんさんは笑顔でヒルトに手を振っていた。


「せーのっ……」


 司会のお姉さんの掛け声と共にアイアンガイの名前が叫ばれそうになった時だった。


「ひーくんー、たすけて〜!」

「ブハッ!?」


 突然のひーくん発言に吹くヒルト、のほほんさんは大きく両手を振って笑顔で助けを呼んだ。


「ひ、ひーくん? あ、あの、出来れば彼氏の名前じゃなく――」


 流石にアドリブで対応が出来なくなった司会のお姉さんは戸惑いを見せていた。

 観客席もざわつき、楯無は舞台上で目が点になり、簪に至っては――。


「この流れ……ヒルトが出ないと治まらない、かも」

「うぇっ!?」


 流石にひーくんと呼ばれた相手が、観客席に座っているヒルトだと察した司会のお姉さん。


「か、彼がひーくん……で良いのかしら?」

「うん〜。 ひーくんは有坂ヒルトだよ〜。 おりむーが有名だけど、強さじゃひーくんの方が上だから〜」

「あ、有坂ヒルトって――あ、あの世界に三人しか居ない男性IS操縦者にして世界初の男性操縦者のあの有坂ヒルト!?」

「そだよ〜。 テレビだとおりむーが世界初だけどー、ひーくんが初めてなんだから〜」


 司会のお姉さんがなぜ詳しいのかはわからないものの、アイアンガイ及びマスターXはきょとんとしていた。

 だが刹那の一瞬、司会のお姉さんの一声が会場に響き渡る。


「さあ皆! アイアンガイと共に戦う新たなヒーローの名前を呼びましょう! 皆! お姉さんに続いて! 有坂ヒルト〜!!」

「「ありさかひると〜!!」」

「「有坂ヒルトーっ!!」」

「ヒルトくーん!」

「ひーくん〜!!」


 ステージ上の子供達が、観客席にいる親御さんが、楯無が、のほほんさん皆がヒルトの名前を叫んだ。

 思わぬ展開だが、立ち上がらなければならなくなったヒルトは半ばヤケクソ気味に叫ぶ。


「皆の声、俺の耳に届いた! アイアンガイッ!! この俺、有坂ヒルトが共闘させてもらうぜ、これがなぁッ!!」


 椅子から立ち上がり、派手に中央通路を駆けるヒルト――ステージ上に跳び、着地と
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