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少年は魔人になるようです
第118話 準備が整うようです
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れはもう・・・・・・。


「詰まるところに詰まったんだよ。残念だったな。『天逆鉾』『大神宣言(グングニル)』。

『救世ノススメ』来い"槍王"。無駄な抵抗しても痛いだけだぞ。」
ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!
「痛いのなんて、今更です、よぉ!!」


名前からして勝てる気がしない長槍二刀流となった攻撃を防ごうとするも、成す術無くまた

吹き飛ばされ、壁にぶつかるところで、何とか回転して壁に着地する。と――

ボコン!
「うわっ!?」

「は……?」


壁に穴が開き、外に転げ出てしまう。

外からは見えなかったけれど、テラスのようになっている広場は木や花がある庭になって

いた。観察もそこそこに中を見ると、目を丸くしていた愁磨さんと目が合った。

・・・いや、僕だってびっくりしたけど、あれだけ戦闘してたら脆くなってる壁だって

あるよ。


「有り得ん……なんだそれは?」


そこに、怒り心頭といった表情で愁磨さんがこちらに来た。

Side out


Side ―――

愁磨は怒りながらネギに詰め寄る。

ドのつくチート武器と能力を併用した攻撃を受けられたのを怒っている訳でも、庭園を踏み

荒らされたのを怒っている訳でもない。

『創造』の力以外では破壊不能と設定した宮殿の壁を、己の都合で、ネギが踏んだ程度で

壊れる様に設定し直した――『創造主神』にだ。


「我らに勝利を――『大神宣言(グングニル)』!」
ゴウッ!!
「ぐーー!?」


北欧の大神の槍が向けられ、攻撃が来ると身構えたネギだが、力の発露だけに留まった上、

使用者である愁磨に矛先が向いている事に訝しむ。

そう、この宝具の真の力は攻撃ではない。"槍を向けた軍勢は必ず勝利を齎す"と言う神話を

そのまま能力に織り込んだ。それが能力。無論、全ての鎧を貫き、狙った獲物を貫くまで

飛び、使用者の元へ戻ると言う能力は真名を解放するまでも無く付与されているのだが。


「我らに安らぐ場所を――『天逆鉾』!」

「じゅ、"術式解放・形状変更 『貫け』"!!」


更に宝具を解放されたネギは効果を発揮される前にと、三つ又の両端を螺旋に伸ばして

攻撃するが、目の前で水の中に飲み込まれるように消えたと思えば、同じ場所から今度は

ネギへ向かって螺旋槍が射出される。逸話の一つ、蛇の悪魔・ヴリトラを討った事より付与

された"天魔反戈"、つまり魔を撃ち返す能力だ。


「くそ、っ!!」
ボッ!
「やはり当たらんか。所詮打ち返す能力は決定打足り得んなぁ。」


自身の渾身の攻撃を無効化するだけでなく
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