第一部
第三章 パステルカラーの風車が回る。
守りたいもの
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、その時までに敵を倒し、木ノ葉崩しを阻止して迎えてやらねばならぬと思う心も皆同じ。
+
木ノ葉の暗部を防げる程度の結界で、伝説の三忍の二人をとどめられるはずもなかった。
「桜花衝ッ!」
「大炎弾ッ!!」
結界を作り上げていた四人衆が身を竦ませる暴風の中、二人は初代のつくりあげた樹海の中を突き進む。瞬身の術で現れたユナトが屋根に手を触れ、こっちです、と曲がりくねった進みにくい樹海の中を走っていく。
木々を綱手のチャクラを纏った拳でなぎ倒しながら、ユナト、綱手、自来也の三人は突進していった。
敬愛する師を、敬愛する三代目火影を、守るために。
そして木ノ葉を守るために。
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「大丈夫か、シノ、キバ、それに赤丸」
「……親父」
横たわったまま動けなくなっていたシノとキバの元に現れたのは、シノとほぼ瓜二つの男性だった。そこまで似ているわけでもないのかもしれないが、サングラスと髪型と口元までを覆う高い襟――がそっくり一緒なために二人はそっくりに見えた。
「毒気が抜けた……?」
戸惑った声をあげるキバに、ああ、とシノの父――油女シビは頷く。
「俺の奇壊蟲だ」
油女って便利だなー、と思わず呟きながら、むくりとキバが体を起こした。
「よっしゃ、戻るぜシノッ! 里を守んねーとな!」
サスケ達のところには行かなくていいのかと、シノは問わなかった。
二人とも信じていたからだ。彼らならきっと、出来ると。
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一陣の風が目の前で巻き起こり、音忍と砂忍を巻き上げた。すたり、と軽い足音。はじめが振り向けば、そこにははじめと同じ髪色の美しい少女が立っていた。
「随分上達しましたのね、ひとつちゃん」
「流石は我らが一文字一族の嫡子だ」
火遁を放ちながら着地したのは一文字一矢。そして風遁で火遁の勢いを跳ね上げさせたのははじめの姉、一文字初。
「女の子がこんな傷をつけるのはよろしくありませんわよ?」
ウインクして悪戯っぽく笑う初に、はじめはほっと詰めていた息を吐き出し、そして困ったように頭を掻いた。
――困ったな。姉上と一緒にいてほっとしたのは、これが初めてだ
+
「ちょっと」
現れたのはみたらしアンコだった。ざっとクローゼットを上げ、リーとユヅルを抱えた彼女が不敵な笑みを見せる。
「あなたたちが最後の残り――さっさと避難するわよ」
他の人達の避難はもうすんでるわ。そう言ったアンコに、マナもヒナタも肩の力を抜き、深い溜息をついた。
「ありがとうございます……びっくったあぁ……」
「さ、早く早く! ちゃんと避難して安全にいることも里の貢献になるんだから」
+
「木ノ葉の里の
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