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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第659話】
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自身の過去話を好きな人に聞かれるのが恥ずかしい楯無、ヒルトはハンバーガーをたべながら笑っていると――。
「もう! 笑いすぎよ、君は!」
「はははっ」
「はぁ……穴があったら入りたいわね」
もう流れに身を任せた楯無、顔は赤く時折パタパタと手で顔を扇いでいた。
「お姉ちゃん、顔真っ赤……」
そんな簪の言葉に小さく瞳を光らせた楯無――。
「あーらー? 簪ちゃんまでそんなこと言い出すの 良いのかしら?」
「……やぶ蛇」
ニヤリと笑う楯無、意地悪そうに口を開く――。
「ヒルトくん、簪ちゃんはね。 実はピクルスが食べられないのよ」
「そうなんだ? だからさっきパンズ捲ってピクルス抜いてたんだな」
注文はヒルトとのほほんさんの二人が行った為、ハンバーガー全てにピクルスが入っている。
「む、昔の話、だからっ……! ぬ、抜いてたのは、念のため、だからっ……!」
慌ててハンバーガーを隠す簪、既に話題が簪に向いた事で楯無は小さく安堵した。
その後も話に華が咲き、周りもちらちらとヒルト達を見ていた。
「あれって更識姉妹じゃない? この間【ホットショットIS】に特集されていた……」
「っぽいよね? そういえばあのニット帽被った男の子も見たことある気が……」
等という声が聞こえてくる、楯無や簪は不味いと思ったのか急いでハンバーガーを食べ終える。
更識姉妹に気付いた男性が無遠慮に写メを撮り始めたからだ、許可なく行う行為にヒルトは嫌悪感を抱いて注意しようとするのだがそれを止めたのは三人だった。
「ダメよヒルトくん。 事を荒立てたらニュースになっちゃうから」
「撮られるのは、なれてる……」
「だから〜、ひーくん怒っちゃダメだからね〜」
止められて、歯痒く思うヒルト。
有名ゆえにプライベートすら晒される二人に申し訳無い気持ちになりつつ、ある妙案を思いつき――。
「簪、SNSやってるか?」
「う、うん」
「なら一夏の目撃情報を流してくれないか? あいつの写真つきで。 場所は……下着売り場でいいかな」
そんな感じでSNSに情報をばら蒔くと、瞬く間に拡散――。
「え? 織斑一夏が下着売り場に居るって!?」
「マジ!? こうしちゃいられない! 一夏君からサインもらわなきゃ!」
無断撮影していた者達皆がナクマドルドを後にする。
「一夏には悪いけど、ちょっと利用させてもらったよ」
「こら、あまりそういうことしちゃダメよ。 ……とはいえ、少しだけ彼の名前に感謝ね」
小さくウインクする楯無に、頷く
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