十二枚目
[3/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
本当か?」
「多分この3つは近い物だから」
「そうか、では【ロスト】から頼む」
「OK、出現位置はなるべくこのホール内にする」
アレ以来試してねぇし。
「あ〜分かった」
俺は意識を集中させる、位置は五メートル先ぐらい…
【ロスト】
視界が黒く染まり…俺は元の位置から五メートルの位置に居た。
「どう?セルピヌスは一次元空間に潜るとか言ってたけど…」
「……………………………」
また固まってるし。
「アザゼル、さっきからフリーズしすぎ」
「いや、一次元空間に潜るって…そもそも一次元空間ってなんだよ…線だろ…」
俺が知るか。
「篝、転移するときどんな感覚なんだ?」
「視界が黒くなるだけ、暗闇が消えたら転移してる」
アザゼルは腕を組んで考え始めた。
「………全くわからん」
うん、使ってる俺にもさっぱり。
「じゃぁ次は【ワーム】行くよー。
アザゼル、準備して」
と言うと。
「ああ、どうせ何もわからんだろうがな…」
あれー?なんか凹んでるんだけど…
「あ、【ワーム】って攻撃手段らしいからなんかターゲットちょうだい」
「んー、これでいいか?」
と赤のボールペンを渡された。
俺はそのペンを床に置き少し離れた。
そしてボールペンを意識する。
ねじ曲がれ、と。
【ワーム】
ボールペンが黒い球体に包まれた。
黒い球体が消えた後には無惨にねじ曲げられインクが血のように垂れていた。
「コイツぁまた…」
「今度も同じ?」
「いや、ちがうな…ゼロ次元に向かってネジ切られてる」
ゼロ次元?
「なにそれ?」
「ゼロ次元ってのは無だ。
この世界を包む虚無。天界、地獄、人間界を隔てる次元の狭間と同じだ」
そこで一度区切りアザゼルは続けた。
「そして今お前が出した黒い球体の内部は時空がぐちゃぐちゃになっている。
ペンがねじ切れたんじゃない、空間その物が歪んだんだ。
おそらく後の二つは【ワーム】の応用みたいな物だ」
やっぱりか…俺の、否カンヘルの能力は大きく分けて3つ。
『時空間干渉』『結晶』『強化』だ。
それぞれ【ワーム】【ロスト】【ウォール】、【同化】【アポート】【リバース】、【アクセル】【ブレイン】だ。
【アポート】【リバース】は3つの内二つを兼ねているように見えるが…ちがうのだろうか?
「じゃぁ次はどうする?」
「【アポート】だ」
転移系、つまり時空間干渉だけど結晶なんだよね…
「ん〜分かった」
俺は少し離れた位地にカンヘルを置いた、だいたい三メートル位だ。
「いくよ」
【アポート】
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ