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真剣で納豆な松永兄妹
新章第一 夏休みの過ごし方
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反しているだろう。
 たぶん、もう一度戦ったら負けると思う。成長が打ち止めというわけではないが、なんとなく勝てない気がする。
 決闘の勝敗は語らずべし。
 正直、どっちが勝ってもおかしくないし、どっちが負けてもおかしくなかった。
 勝ち負けで言えば、決闘は引き分けだろう。
 ダブルノックダウン。先に立ち上がったのは俺だが。勝鬨を上げる事はなかったし、勝ったとも思ってない。
 俺が気絶から目覚めた数分後に川神百代も目覚めた。
 で、彼女が敗北宣言したのだ。勝ちを譲られたとも思ったが。そうではなかった。
 俺達が気絶していた間に先に目覚めた方が勝ちと川神鉄心が決めていたのだ。
 川神院ではそういう取り決めらしい。
 知らんがな。と言いたかったが、依頼主もいたし、負けを認めている川神百代はきっと何を言っても覆さないだろう。
 決闘ではなく、試合であれば引き分け。
 決闘だから、勝ち負けははっきりさせなければいけない。
 武人であるならば、それは享受しなければいけない。
 よって、勝った実感はなくとも俺の勝利、俺が負けたと言っても無意味。
 いずれにしても、非公式であって、門外不出の決闘は決闘自体の存在が無かった事になっているので世間的には世界の頂点は川神百代なのだ。
 そう、目の前の巨乳が世界一。
 ああ、デカイなぁ。乳が。白い肌、黒いビキニ。ああ、認めよう。アイドル級に美少女であり、アイドル級の肉体を持つ川神百代はドヤ顔で谷間を見せている。
 皆というか、風間ファミリー及び源忠勝、俺と妹で海水浴場に行く予定なのに、何故か水着の買い物は俺と川神百代の二人きり。
 燕ちゃんはあの決闘以来、川神院にて修行中。
 どうやら、思うところがあるらしい。
 他の風間ファミリーは知らん。バイトなり夏休み課題なりをしてるのだろう。たぶん。

「決闘後に燃え尽き症候群になってればよかったのに……」
「なる理由無いだろう。もはや私は無敵を通り越した何かだ」

 黒ビキニの試着は良い。胸はあるし、腰は締まっているし、足もキレイだ。
 尻の形も良い。黒髪も美しい。
 そして燕ちゃんは可愛い。浄化。拳を交えて色々と知りすぎたからな。
 拳に宿る魂の叫び。孤独、敵が居ない寂しさ、虚しさ。
 それをぶつけても良い喜び、楽しみ、歓喜。
 
「たぶん何を着ても似合う。顔、プロポーションは良いからな」
「そうだろうな。年頃の女の子の素肌を見てぼっ――」
「おい。やめろ。女の子の発言ではないし、お前は目立っている」

 水着売り場の女性すら川神百代に見入っているのだ。
 公然の場で下ネタなどいけない。ましてや、一方的ではあるがライバルだ。

「お前? 百代と呼べよぉ。なあ、おい」
「はいはい。百代、百代。つーか、風間ファミ
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