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悲劇で終わりの物語ではない - 凍結 -
マシュの心象風景T
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ずにいられるか!お前は我の唯一無二の友なのだぞ!─

─これから先僕以上の宝が生み出されてもかい?─

─ああ、断言しよう!これから先お前以上の宝など現れないことを!─

─はは…変わったね、ギル。僕はこんなに自分のことを想ってくれる友達を得ることができて幸せだよ─

─何を弱音を吐いているのだ、エルキドゥ!?─

─…ウィス、ギルは思ったより寂しがり屋だから、ウィスが最後まで傍にいてあげてね─

─ああ、約束する…!─

─はは、ありがとう、ウィス─

─だが、これで終わりじゃない…!ギルとエルキドゥの2人を再会させるために俺は必ず未来まで生き続ける!どれだけの時間がかかろうとも必ず!─

─…?…はは、ありがとう、ウィス─

 その言葉を最後に神に創られた泥人形は泥に戻り、その生涯を閉ざした。

 唯一無二の友を失った黄金の王は声にならない叫び声を上げ、天を仰ぐ。
 傍には自身の無力を呪うが如く血が滴り落ちそうなほど拳を強く握り締めるウィスの姿が。



─またしても景色が変わる










 此処は世界から隔離された場所である影の世界。

 見ればマシュの前にはウィスとスカサハの2人の姿が。

 影の門の上ではスカサハがウィスの肩に幸せ気に頭を乗せていた。

 ウィスの方も身体をスカサハの方に預けている。

─『…』─

 2人の間に会話はない。

 だがウィスとスカサハの2人に会話など必要なかった。

 言葉で伝えなくとも彼らの間には確かな絆があるのだ。


─…なあ、ウィス─


─…どうした、スカサハ?─


 見れば此方へと顏を近付けるスカサハが。

 少しずつ、スカサハはウィスへと唇を突き出すように、顏を近付けてくる。

 今にも互いの距離がゼロになってしまう程の至近距離だ。



 マシュには少々刺激が強い光景に顏を真っ赤にしてしまう。

 そんなマシュの内心をそっちのけでスカサハは瞳を閉じ、ウィスへと顏を近付ける。

 思わず息を?み、ウィスとスカサハの2人の遣り取りを見詰めるマシュ。

 そして遂に両者の唇が触れ合いそうになった刹那…
 


─再び眼前の光景が変化した










─心とは……何だ?─

 次に目にしたのはマシュが良く知るドクターことソロモン王であった。

 煌びやかな装飾が施され、正に王の部屋と呼ぶに相応しい場所にウィスとドクターの姿が。


─私は神の意志のもと作られた存在だ。ウィスは気付いていると思うが民達の目には私は愛ある王として映っているが、本来の私の内面は悲しいほどに無感動なのだ……─

 心とい
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