第七話 タイムリミット
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ないんだ。
「君が、バルバトスのパイロット……?」
その声は驚きに満ちており唖然していた。
「君みたいな子供が……モビルスーツを、」
「歳なんて関係ないよ」
動かせたから動かしただけ、戦場で子供も大人も関係ない。
それは、この現状で嫌というほど知った。
「だが、君は……」
「子供とかそういうのはどうでもいい。今はアイツを倒す事を優先しないと」
「そうだが……?
いや、待ってくれ。何故、君はこんな所で一人なんだ?」
「バルバトス、動かなくなった」
「は?」
「だから動かなくなったんだよ。
あのモビルアーマーの鳴き声を聴いたら」
「…………?」
どうやら俺の言っている言葉の内容が理解できないらしい。俺自身、リンカーシステムを使ってバルバトスとリンクしていなかったら理解できていなかっただろうが納得はしていない。
「あのモビルアーマーの声で、機能を停止したのか?」
「そう。バルバトスのツインリアクターのリミッターが一時的に開放されてた。それが原因で一時的にerrorを起こしてる」
「???」
更に困惑したのか、ジキールの声は途切れた。
「まさか……噂話だと思っていたが、もしかするともしかするな……」
ジキールは何か心当たりがあるのか意味あり気な発言をするとグレイズのコクピットを開いた。
「ここから先は私達、軍人の役割だ。君は何処か安全な所に避難していなさい」
グレイズのコクピットから出てきたジキール。
なんか、俺の予想とは違った。
声からするにもっとひょろっとした奴だと思っていたが実際に現れたのは筋肉質な青年だった。
赤色の短く整えられた髪型、そしてギャラルホルンの軍服をしっくりと着こなしている。
「安全な所なんて何処にもないよ。アイツが……アイツらが暴れ回っている限りわね」
視線の先、ここから数kmは離れたそこでは化け物同士の戦いが繰り広げられていた。
「アイツをどうにかしないと」
「どうにかって、あのモビルスーツは君の仲間じゃないのな?」
「あんな奴、知らないよ。てか味方じゃない。アレは「敵」だ」
俺達の街を、火星を無茶苦茶にした奴らだ。
「だ、だが……あのモビルスーツはガンダムフレームだ。君の乗っていたバルバトスと同じガンダムフレームで、厄祭戦の遺物であるモビルアーマーと戦っている。少なくとも敵ではないんじゃないか?」
ジキールは少し嬉しそうに言う。
いや、違う。アレは味方じゃない。
確かに、傍から見れば正義の味方にも見なくはないだろう。だが、あのガンダムフレームはこの惨劇を更に加速させている。
ただ、あのモビルアーマーを倒そうとしているだけで街の事なんて二の次……そんな戦い方だった。
「でも、」
俺
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