中忍試験編
嵐の前兆
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「早く終わったんだし、皆で一緒にご飯食べに行かない?」
任務が終わり、四人で歩いているとカナがそう提案してきた
「いいんじゃね?」
「リン先生も一緒に行かないか?」
ハルマがリンを誘うが、彼女の視線は上を向いていた。迂回する鳥の姿。それを見て、申し訳なさそうにしながら断りを入れる
「・・・・・・そうしたいんだけど。ごめんね。これから火影様のところに行かなくちゃいけないから」
「じゃあ、三人で行くか??あっ!割り勘な??」
「分かってるわよ。それじゃあ、リン先生。さようなら??」
リンと別れ、街中を歩く。相変わらずの里人の視線。しかし、二人から少し離れて歩くハルマはそれに気付かない程、目の前にいる水色の髪の少女に意識を傾けていた。ショートの髪。色白の肌。水色の瞳。それに目を奪われた訳ではない。彼女の深い部分から感じる荒々しいチャクラはハクアにとてもよく似た感覚をハルマに感じさせた
それは彼女も同じだったようだ。気付けば二人の足は止まり、向かい合う形となっていた
「貴方も・・・・・・同じね。名前は?」
「千手ハルマだ。お前は?」
「早乙女葵。貴方も下忍でしょう?中忍試験で会えるかもね。戦えるのを楽しみにしているわ」
葵は抑揚のない声でそう言うと、町の中へと消えていく。その方面を見ていると二人が近付いて来る。レツは険しい表情を見せるハルマにこう問いかけた
「あいつ何もんだ?ただの砂の忍じゃねー感じがしたけどよ」
彼もまた、葵の力を感じ取っていたようだ。それはカナも同じようで、険しい表情でハルマをじっと見つめていた
ハルマは少しの迷いながらもゆっくりと重い口を開く
「俺と同じ、人柱力だ」
「大丈夫なの?あの子は」
カナの問いに曖昧な返答を返すが、彼には葵のあの眼に見覚えがあった
「さあな(あいつの眼。あれは全てを憎む眼だった)」
何も起こらなければいいが、彼女の言葉を聞く限りはまた会う機会があるのだろう
「・・・・何も無ければ良いんだけどな」
一方。リンははたけカカシ、夕日紅の上忍師二人と一緒に人生相談所にいた
「いやしかし、意外だねー。リンが1回目で推薦するなんて」
「そう?」
カカシの言葉にリンは首を傾げるも、紅も同じ事を考えていたようだ
「確かに。あんたの事だから今回は見送るかと思ったんだけどね」
他里の下忍達も集まり、半年に一度開かれる中忍試験。戦争の縮図でもあるその試験に彼らは自身が受け持つ下忍達を推薦した
「そうかなぁ?でも、一つ不安があるんだよね」
今年のルーキーは《15名》
その全員が中忍試験に参加するのだが、そこにはハルマにとって
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