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SAO−銀ノ月−
「『あるばいと』として当然です」
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「……わかりません」

 とはいえショウキたちはそれどころではなく。ユイが代表してプレミアに問いかけるものの、プレミア本人がいちばん分かっていないかのようで……それも当然だ。そもそも自分がどんな存在か分からない、というのがプレミアという少女の出会いと始まりだったのだから。

「いや……ありがとう、プレミア。おかげで助かった、それだけは確かなんだ」

「そうだね。速くも助けられちゃったな」

「……はい」

「……コッチは、そうともいかないみたいだがナ」

 ……だが、プレミアがどんな存在なのかは分からなかろうが、今しがた彼女に助けられたのは確かだった。それだけは伝えておくと、プレミアは珍しく嬉しそうにはにかんでみせて、ユイにいい子いい子と頭を撫でられるのを受け入れていた。しかしてアルゴの声に振り向いてみれば、キズメル以下、エルフたちがプレミアに膝をついてかしずいていた。

「今までのご無礼をお許しください。それとともに、我々をお救いいただいてありがとうございます……巫女様」

 巫女様。そうプレミアを呼んだキズメルは、まるで少女に忠誠を誓う騎士のようであった。
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