レーティングゲームU
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せですが貴方の奇襲で一誠君達の誰一人としてリタイアはしていませんよ?」
「…ッ!?」
驚いた様子で眼下を見下ろすユーベルーナ。
見れば自分の攻撃をその身に受けたはずの一誠達は誰一人として怪我を負っていなかった。
「どうやら貴方が無傷で健在なのは、フェニックスの涙を遣ったからのようですが…」
朱乃の言葉に隠す様にフェニックスの涙が入った小瓶を強く握り締めるユーベルーナ。
「残念ですがそれも無駄な徒労に終わります。」
朱乃は油断することなく10日間の修行で会得した繊細なエネルギーコントロール技術を用い、次の攻撃へと移行する。
「くっ…!」
「最後に貴方に言わせて頂きますわ。……『切り札は遣った時点で切り札ではなくなる』んですよ、爆弾女王さん?」
朱乃は掌に即座に堕天使の力である雷光と悪魔の力である魔力を同時に発生させ、収束、圧縮、凝縮していく。
続けて朱乃は容赦することもなく、ウィス直伝気功波を眼前のユーベルーナへと勢い良く解き放った。
放出に伴う眩い閃光。
ユーベルーナの視界が即座に無力化される。
朱乃が放ったそのエネルギー波の威力は凄まじく、雷速を誇る途轍もない速度で一直線にユーベルーナへと向かった。
閃光の影響により前方の朱乃の姿さえまともに視認できないユーベルーナに避ける道理が存在するはずもなく、その莫大なエネルギー波をその身にもろに受けてしまう。
直撃に伴う大爆発。
ユーベルーナの身体は途方もないエネルギーが直撃したことにより即座に満身創痍の状態へと化していた。
魔力に内包されていた雷の影響を受け、身体は弛緩し、まともに動くこともできない。
ユーベルーナは為す術もなく眼下へと落ちていき、地面へと墜落する。
当然、満身創痍の状態である彼女が落下に伴う衝撃に耐えることができるはずもなく意識は瞬く間に深く落ちた。
ライザー様……、すみません。
最後に自身の敬愛する主であるライザーへの謝罪を心で呟きながら。
ユーベルーナの身が光に包まれ、レーティングゲームから退場する。
朱乃vsユーベルーナの女王対決。
─姫島朱乃の勝利─
『ライザー・フェニックス様の女王、リタイア』
戦場である駒王学園に再びグレイフィアのアナウンスが響いた。
─レーティングゲームの終極まであと残り僅か─
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