外伝〜白き魔女の新たなる軌跡〜
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〜???〜
ゼムリア大陸とも、ディル=リフィーナとも異なる世界の城らしき屋上で様々な立場の戦士たちが黒く染まりつつある空が、白き魔女の魂によって浄化される様子を見守っていた。
「なぜ……なぜ、そんなに優しくなれる………肉体を捧げ……そしてまた、魂を捧げ………この世界がお前の為に何をしてくれたというのだ……」
「…………」
「私、わかるような気がする。」
白き魔女の魂が消える様子を見守っていた壮年の男性は悲痛そうな表情を浮かべている中少年は静かな表情で見守り、少女は男性の疑問を聞くと静かな表情で呟いた。
「………?」
「きっと、この世界とか異界とか……分けて考えちゃいけないのよ。」
「どちらかが助かればいい……そんな解決の仕方なんて、きっと……ウソなんだ。」
「この最後のチャンスをゲルドは信じていたのね。」
少年と少女がそれぞれの推測を答えたその時、白き魔女の魂は黒き空と共に消え、青空が広がり、少年達はそれぞれの未来に向けて歩み始めた。
――――悲しい運命を受け入れてもなお、優しくあり続けた貴女だからこそ、絶対に幸せになるべきだよ………
少年達が去った屋上に少女の声が突然響いたが、その場には誰もいなかった為誰も少女の声に気づかなかった。
七耀歴1206年、4月24日、午後16:20―――
並行世界の新Z組がヴァイス達との面会を始めたその頃、リーヴスの第U分校専用の宿舎でも異変が起ころうとしていた。
〜リーヴス・第U分校専用宿舎〜
「さてと………そろそろ、夕食の下ごしらえを始めましょうか、アルフィン。」
「そうね。約束通り皆さん全員無事に戻ってきてくれたし、初めての”演習”を終えたご褒美代わりに今夜は御馳走を作ってあげないとね。――――あ、リィンさんだけは特別に精力がたくさんつく食事の方がいいかしら?帰って来たリィンさんにわたくしもそうだけど、貴女も会えなかった分リィンさんに愛されたいでしょうし♪」
「アルフィン、貴女ねぇ………そんなあからさまな事をしたら、さすがに鈍感な兄様でも気づく上、引くと思うわよ?」
アルフィンと共に宿舎に戻って来たエリゼはアルフィンの提案に呆れた表情で指摘したその時
「―――二人とも、下がって!」
「凄まじい時空間の”歪み”を感じます。もうすぐ”何か”が現れますので、念の為に戦闘準備を。」
アルフィンの身体からベルフェゴールが、エリゼの身体からリザイラが現れた後二人に警告すると同時に結界を展開し
「え………」
「!」
二人の警告にアルフィンは呆け、エリゼが血相を変えてそれ
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