外伝〜白き魔女の新たなる軌跡〜
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で事情を聞いた分校長はゲルドがエレボニア帝国に彼女の存在を察知される前にメンフィル帝国に保護された方がいいと判断して、リウイ陛下に連絡して俺達がリーヴスに戻ってくる前に転移魔術で迎えに来たペテレーネ神官長と共にゲルドはリベール王国のロレント地方にあるメンフィル帝国の大使館に転移で移動して、大使館に保護されていたんだ。」
「?何故エレボニア帝国に彼女の存在が察知される事を恐れてそのような事をしたのでしょうか?」
「えっと………幾らゲルドさんの意志ではないとはいえ、ゲルドさんはエレボニア帝国に無許可で入国――――密入国をしたという問題が発生しているのですから、そんなゲルドさんがエレボニア帝国に察知されて捕まってしまえば戸籍も存在しないゲルドさんは中々自由の身になれない可能性が十分に考えられましたので。」
リィンの話を聞いて新たな疑問が出て来たクルトの質問にセレーネは困った表情で答え、セレーネの答えにユウナ達は冷や汗をかいた。
「た、確かに言われてみればそうよね………」
「というか転移魔術でゲルドさんを迎えに来たペテレーネ神官長も何気に”密入国罪”を犯している気がするのですが。」
「……それで話を戻しますけど、何故メンフィル帝国に保護された彼女が”癒しの聖女”の親族になったのですか?」
我に返ったユウナは苦笑し、アルティナはジト目で呟き、クルトは気を取り直して新たな質問をした。
「エリゼやアルフィンから聞いた話によるとゲルドはある”異能”を持っていて、メンフィル帝国がその”異能”を持ったゲルドを利用しようと考える悪意ある勢力がそう簡単にゲルドに手出しできないように、ゲルドをメンフィル皇女の一人であられるティア司祭長の親族にしたとの事だ。」
「”異能”というと、先週の”特別演習”でリィン教官が時折見せてくれたような能力の事ですか?」
「いえ、ゲルドさんの”異能”はお兄様の”異能”とは全く異なる能力ですわ。――――それどころか使いようによっては、戦争の勝敗すらも変えかねない凄まじい能力をゲルドさんは持っているのですわ。」
「せ、戦争の勝敗すらも変えかねない能力ってどんな能力よ……」
「―――――”予知能力”よ。」
ゲルドが持つ異能の凄まじさを軽く説明したセレーネの説明にクルトやアルティナと共に冷や汗をかいて表情を引き攣らせたユウナが疲れた表情で疑問を口にしたその時、ゲルドは静かな表情で答えた。
「ちなみに”予知能力”とは今後起こり得る未来を予知する能力――――つまり、”未来を見る能力”との事だ。」
「ええっ!?み、”未来を見る能力”……!?」
「……確かに未来を見る事ができれば、セレーネ教官の仰る通り戦争の勝敗すらも変えかねないですね。………まあ、ゲルド
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