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英雄伝説〜灰の軌跡〜 閃V篇
外伝〜白き魔女の新たなる軌跡〜
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「…………ゲルド。ゲルド・フレデリック・リヒター。それと私がどういった人物かだけど………私が今いるこの世界は”ティラスイール”?」

「ティ、”ティラスイール”……?い、いえ……わたくし達が今いるこの世界の名前はゼムリア大陸ですわ。」

娘――――ゲルドの問いかけにアルフィンは戸惑いの表情で答え

(リアンヌ様。まさかこちらの方―――ゲルドさんは………)

(ええ……彼女はディル=リフィーナでもなく、ミント達の世界でもない異なる世界の出身なのでしょうね。そして彼女がこの世界に来た方法は恐らく”零の御子”殿が関係しているでしょうね。)

その様子を見守っていたエリゼはリアンヌ分校長に小声で囁き、囁かれたリアンヌ分校長は静かな表情で頷いてゲルドの正体等を察した。



「え…………えっと………一応念の為に聞くけど、”エル・フィルディン”、”ヴェルトルーナ”、”ガガープ”。この3つの言葉のどれかに聞き覚えはない?」

一方アルフィンの反応に驚いたゲルドはアルフィンに新たな質問をし

「は、はい。どれも初めて聞く言葉ですわ。」

「そう………………(一体どうして”魂ごと消滅したはずの私が生き返って”ティラスイールでもなく、エル・フィルディンやヴェルトルーナでもない異なる世界に…………)」

「――――ゲルドと仰いましたね。正直信じられない話と思いますが、貴女が今いるこの世界は貴女がいた世界とは全く異なる世界です。」

アルフィンの話を聞いて考え込んでいるゲルドにリアンヌ分校長は静かな表情で話しかけ

「ええ………それについては何となく気づいていたわ。」

「その……随分と落ち着いていらっしゃるようですけど、ゲルドさんは御自分が自身がいる世界とは全く異なる世界―――異世界に来たことに不安や驚き等はないのですか?」

リアンヌ分校長の言葉に落ち着いた様子で頷いたゲルドの様子を不思議に思ったエリゼはゲルドに訊ねた。



「うん。私は元々一人ぼっちで旅をしていたし………――――そもそも、私は”自分がいた世界では既に私自身が死んでいる”から、むしろこうして私自身が今生きている事の驚きの方が大きいもの。」

「ええっ!?」

「………………なるほど。という事はやはり元の世界では死んでいたはずの貴女が甦り、こうして我々の前に現れた事は零の御子殿が起こした”奇蹟”が関係しているのでしょうね。」

「”因果の操作”、ですか…………しかし、キーアさんの力は1年半前の件でほとんど消え、もはや”奇蹟”は起こせないはずですが………」

ゲルドの口から出た驚愕の事実にアルフィンが驚いている中リアンヌ分校長は静かな表情で答え、リアンヌ分校長の答えを聞いてある人物を思い浮かべたエリゼは新たなる疑問を口にした
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